大野智だから。 | 青色診察料3104円

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もしも あの日と変わらぬものがあるなら
また どこかで会えるはず。












Netflixの
ソロダンス練習風景

Badboy以来の、2回目だから
まだまだ分からないことだらけ。

それでもやっぱり

彼が何も言わず
ひたすら踊る姿は印象深い。











傍から見れば
充分完璧に見えるし
魅了されることがあっても


彼の中では、

どうやら違うようで

同じ動きを重ねて練習する。


ひとつひとつの動きを
繊細かつ、丁寧に…。


どこを目標にして練習しているのか
どんな動きが正解なのか、というのは



彼の"頭の中"にしか無いから
周りには分かることもできない彼の世界。



これこそ

"ハードル"と似ている気がした。



ダンスだけではなくて
歌にしても、演技にしても、


"絶対にあそこまでいく"
というハードルを自分で掲げることは


仕事のあらゆる面で
彼の中に登場する


そこに到達する為の努力は
まさに自分との闘い


この闘いには
周りが関与する隙も無い




彼の努力や、大変さは、
周りに認めてもらいたいが為のものでもなければ
それを知ってもらいたいとも思っているわけでもない

"〜されたい"という欲が、彼には無く


むしろ、


自分が努力している姿を
見られるのは"恥ずかしい"と感じているのだから。




自分ではない誰かの為に
贈る言葉ならば

"格好良い"や"凄い"と
褒めるのだろう。

もしかしたら
"俺なんか出来ないよ"と
自分を直ぐに下げようとするかもしれない。


でも、そんな彼は
"自分のことになると厳しくなる"
自身の努力との向き合い方も、厳しい。









去り際にひとこと



「ヤバいね…」



と残したのは
彼が一人でいる時の
唯一の言葉。



あとは、無言。
言葉で知ることが出来ないから

汗しか、物語るものがない。

それ以上のことは、誰も分からない。








頭の中の自分が
踊っているのか

座っている時も
体を動かし、頭で考え、

孤独な風景は

独特さで溢れ返る
異空間のよう。


そこで踊り続ける彼を見ていると



どうして
彼のダンスに惹き付けられるのか…


私なりの答えが
あの映像に、あった。





技術だけで
惹き付けられているわけではない。





カウントが
延々と流れ続ける練習部屋

全体の流れを
ポイントに絞って
事細かに動きを追求し
ひとつひとつを丁寧に磨いていくのが

彼のやり方。

今回の映像があったから知ることが出来た。
彼の口からは語られない部分。



こうして向き合っていく"過程"が
彼にとっては
なによりも大事なことなんだろうな…。


仕事一つにしても
全て終わったあとに
結果、"良かった"や"楽しめた"と
感じる人だから…。

きっと、そうかな。



そうして
ひとつずつ念入りに磨いた結果が、

"自動的に"
ステージで見せてくれる
あの完成体に繋がっているから

その姿には努力で磨いたものだけが
シンプルにあって余計な打算が無い。



『ただ自分がこういうふうに踊れるっていう自己満足かな?自分でここまでできたらいいなっていう。自分が納得したいだけで、それを別に、世に広めたいわけでもないし。たまたまコンサートという場所があって、ファンの人には観てもらう機会があったから、両方いいかな、みたいな感じではあったかな』




才能に対する評価を気にしないことも

結果よりも過程を大事にする
向き合い方だからこそ、と思えた。


たまたまそれを
外側に見せる機会が
歌やダンス、演技仕事にはあるから


触れることで、周りは強く魅了される。


息を呑む凄さと
見て呉れを感じさせないスマートさ。

彼は、少なくとも
この2つは確実に持っている。

そして
"スマート"の部分は、誰しもが
持てるものでは無いと思うから。

彼ならではの
向き合い方や、人間性が
生み出せるもの。


故に、


"大野智のダンス"に
無くてはならないものではないかな。

上手い、だけでは語れない魅力こそ
この部分にたくさん詰まっている気がする。


彼と同じダンス技量を
持ち合わせているダンサーを見ても
彼以上に上手いダンサーを見ても

"凄い"と思うだけで

惹きつけられることは、私は無い。


大野智でなければ、意味がないから。
歌も、ダンスも、そう。


トップスターの世界に
相反する"職人"が立っているから
一風変わった存在に
惹きつけられているよう…。


持つべきものを持たず
持てないものを持てている人間が


大野智だから。











coco❤︎