井(せい)は井戸のこと、
風は陰陽五行では木となりますので、
この卦は、木を水に入れ、水を上げる井戸の卦象にとります。
街の様子は変わっても井戸はそこにあり続け、
また、人々を育成する水は清らかでなくてはならない。
井戸のあるべき姿を唱えています。
そして、最もやってはならないことは、
「その瓶をやぶる、凶なり」として
瓶(つるべ)を壊し、使えなくしてしまうことだと言っています。
卦の解釈を拡充させて、
現代に置き換えて日常的にイメージしてみると
教育や福祉のあるべき姿にも通じます。
成人式や市民健康診断、
避難所は学区の小学校で行われます。
水風井は、街の小学校とも言えるでしょう。
「井収(みずく)みて
・・・・誰でも自由にこの井戸を利用でき、
幕(おお)うことなかれ。
・・・・覆いなどをする必要がない。
孚(まこと)あれば元吉なり。」
・・・・人の期待を裏切らぬだけの誠意があれば
大いに吉である。
このように水風井は大変徳の高い卦なのですが、
同時に大変骨の折れる卦でもあるのです。
また、末を遂げないのです。
永遠に地道な努力をし続ける必要があります。
それは教育や福祉の真髄を表していると言えましょう。
小学校のある街の風景はごくありふれたものですが
携わる方々の長きに亘るご努力がしのばれます。
最近世間を騒がせているある小学校は、
水風井の徳からは遠いところにあるのでしょうか。
水風井からでした!
(易経上下 高田真治 後藤基巳訳 岩波書店より)
