否(ひ)とは、否塞。ふさがって通ぜぬことを言います。
「彖(たん)に曰く、否はこれ人にあらず、
君子の貞に利(よろ)しからず。」
人にあらずとは、人道的に行えないということです。
常識的なふるまいをしても、受け入れられません。
というと、あまりにも非道な状況を想像するかもしれませんね。
でも実はそうではありません。
理屈が通じないと感じたりしますが、よく考えてみると、
それはあなたの個人的な理屈である場合が多いのです。
否のときは、おのれの才徳を秘めて控え目に、
しばらく大人しくしていましょうか、という具合に
ちょっと気楽に過ごしてみてください。
しばらく何にもいいことはありませんが、
否の時をうまく過ごすといくつかの気づきがあります。
例えば、過去の自身の傲慢さに気づいて、
恥じ入るような思いに苛まれるかもしれません。
でもそれは戒めとなり、いずれ必ずあなたを助けます。
爪を隠せる鷹になるための訓練と思って頑張ってくださいね。
天地否からでした!
引用文献 岩波書店 易経(上)高田真治 後藤基巳 訳