ずいぶんとお久しぶりな更新です。
パーティーの後、燃え尽き症候群になっていた……わけではなく、滞っていたことをこなしたり、お久しぶりな人に会いに行ったり。新しい占法も2つほど勉強しはじめました。なので、ブログにさく時間がとれなかったという次第です。いやいやいや……いったん書かなくなると、何を書いていいやらという感じですね。
で、もうずいぶん前に観てきた"Alice in Wonderland"の感想など。
観る前に友人2人から、
「ビックリするくらいつまらなかった」
「正直、『はぁ?』と思った」
などと聞いていたので、IMAXシアターでの鑑賞をとりやめて、ふつうの3Dでの鑑賞。
感想は……「なんでこうなっちゃうの~~??」
ネタバレになるので詳細は省きますが、ティム・バートンらしい毒やアイロニーの要素が薄まりまくっていて、どんな小さいお子様でも観られる安心設計。なおかつラストの方においては、「これ、アリスじゃなくてもよかったんじゃ…?」という展開に。アメリカ人というかハリウッドは、とにかく戦って勝ち取るというメンタリティがお好きなのですね~。不思議の国のアリスってのは、もうちょっとマジカルでドラッギーでシュールでアブノーマルな話ではなかったんでしょーか?あまりに平坦なストーリーに寝そうになりました。
同じ平坦でも、アバターの方は3Dの仕掛けや1つ1つのデザインがハイレベルだったので、アトラクション的にかなり楽しめたのですが、アリスは3Dにしてる意味さえわからず。もともと2D用に撮ってたものを3Dにしてる時点で、ムリがあったのでは。
でも、白の女王のアン・ハサウェイがすばらしく可愛かったので、そこだけは評価したいです。
あと、赤の女王のヘレナ・ボナム・カーターの人間味(?)溢れるクリーチャーっぷりにもグッときました。もうちょっとこのキャラクターとか、ジョニー・デップのマッド・ハッターを掘り下げてくれれば、深みが出たのにな~。
……といいつつ、けっこう考えさせられたのは、赤の女王と白の女王の対比。
この2人は姉妹なのですが、すばらしく美しく、愛されて育ったので他人の愛し方も上手な白の女王と、愛されずに生きてきて、自分の愛し方はおろか人の愛し方さえ分からない赤の女王。赤の女王は、怒りで人とコミュニケートする方法しか知らない。おまけに不美人で肥大するプライドとコンプレックスと人間不信に押しつぶされて、最後は……。
ここまで極端でないにせよ、これは現代人の多くが思い当たる心の痛みだよな~と。
自分の愛し方が分からない人はけっこうな割合でいるし、白の女王のようになんのこだわりも痛みもなく素直に生きていられる人は、むしろ少ない。外部からのいろんな要因で、知らず知らず人は、心に鎧をたくさんつけてしまうものですよね。そして自己肯定と自己否定との間で揺れ動いてしまう。
そのへんの心理をもっとググッと掘り下げてほしかったですが、ディズニー映画にそれを求めるのは無理な話ですかねぇ。