アモとファレホのチッピング用塗料を筆塗りで使う(1) | ガラクタメモリー

ガラクタメモリー

プラモを塗ったり作ったり
ちょっとだけ役に立ったり立たなかったりきっと役に立たない場所

先日行われた、全日本模型ホビーショー(以降、ホビーショー)においてタミヤが新製品としてチッピング液を発売することがアナウンスされました。

タミヤの公式Youtubeでは、早速新製品として使い方の紹介をしていたり、ツイッターで一般モデラーさんがホビーショー会場での画像を上げていたりして、個人的に今回のホビーショーで一番気になった製品です。

 

チッピングと言えば、模型用として商品化されているものを使うか、ドラッグストア等で市販されているヘアスプレーを使う、の2つが主に挙げられると思います(他にシリコンバリアーを使う方法もあるようですが、少数派かな?)

チッピング用塗料やヘアスプレーで、実際に塗料を剥がしていく技法がいつごろ広まったのか分かりませんが、2018年には存在を知っていたと思うし、実際に使ってみてどうだったか等ネット上で色々と情報が流れていたはず。

そんな自分も、ネット上で見る、実際に剥がしてリアル感を演出するチッピングをいつかやってみたいと思っていて、雑誌やネットで調べて購入しました

 

 

 

 

調べて買ったファレホとアモ。

 

2020年コロナ禍になり、Youtubeでのプラモ系動画がそれ以前と比べると爆増したと思います。

今までそこまで多くは表示されなかった海外系の動画も沢山流れてくるようになって、それによって実際に製作に使用してる動画やハウトゥー系の動画なども見れるようになったし、日本語は一切無いけど、"Vallejo ○○"で検索すると、ファレホも公式で塗料の使い方や特徴を紹介していることを知りました。

 

どちらも、"下地色→チッピング液→基本色"と3段階に分けて使い、基本色を塗った後は筆やスポイトで模型表面に水を付けて柔らかくして、筆やつまようじで剥がすというもの

この基本色を塗る工程はどの動画を見てもエアブラシを使っていて、当然ながら筆で塗面を擦ることデメリットを考えたら、エアブラシが一番具合がいいのだろうけど、筆で基本色を塗ることは出来ないのだろうか?とずっと思っていて、ブログやツイッターを立ち上げる前の2020年とかに何度かやってみましたが、上手くいかず微妙な結果に。

 

何度か失敗しつつも、前よりはいくらか筆使いも上手くなったことだし、もう一度チャレンジしてみようと思い立って今回久しぶりにやってみました(以前の画像は無いです)

 

 

 

 

 

 

 

旧キットボールの小さい方があったので、合わせ目を大まかに均して使うことにしました。といっても本番の塗装でもないのでかなり手抜きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずはファレホのロシアングリーンプライマーを2回程度塗装。これはただの下地塗装なので、ムラとか気にせず塗膜が付きさえすればOK。

 

以前のプライマーの記事でも触れていますが、メカカラーではない方のファレホのプライマーはほとんど水は含ませない方が具合が良い様に感じる。粘性的にエアブラシで使う場合は水やエアブラシシンナーを入れるべきなのかなと思いますが、筆で使う場合は入れずに薄く2、3回塗るのが良さそう。プライマーは上塗り用のモデルカラーやゲームカラーより隠蔽力やや弱いと思う。

 

本番塗装時も下塗り用のプライマー(色付き)と考えて、上から塗装をドンドン重ねていけば、始めは隠蔽していない箇所も色が付いて最終的にわからなくなるので、プライマーのみで全面を塗り潰すとかは考えない方がいいのではないかな?黒やダークグレーの色を使うなら別ですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アモのレッドプライマー色とファレホのダークラストを混色したりしなかったりで塗装

アモの水性塗料はファレホと中身が同じとネット上では噂されていますが、全然違いますよ…?生産時期でもしかしたら違いがあるのかもしれませんが、私が持ってるヤツはとにかく別物。それについてはまた別に記事を作ろうかと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファレホのチッピングメディウムを筆で塗装。ちょっとツヤが出ます。

通常の塗料と違い、チッピングメディウムの方は性質的に乾燥させすぎても良くないはずなので、ドライヤーはかけていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファレホのモデルカラーを筆塗り

筆塗りってどうしても塗る時に圧力がかかるので、塗ってる時点でメディウムが若干反応して塗膜がちょっと変な感じなります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塗料が乾燥したら、水を含ませた筆で模型表面をなぞってメディウムを反応させて、筆やつまようじで塗膜を剥がしました

溶けるように剥がれるわけじゃなくて、膜で剥がれる感じなので、やり方でも変わるんでしょうが、結構大きくガサっと剥がれます

剥がれる時に細かい塗膜が周辺に残りやすいので、模型表面が若干汚くなりますね(テクスチャーと思えばアリですが)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度はアモのメディウムを塗って、メディウムが乾燥後にモデルカラーを塗装

ファレホの剥がし作業時と色味を少し変えてます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筆で水を表面に塗って、筆やつまようじで剥がす

エアブラシ塗装時はどうなのかわかりませんが、筆の場合はアモの方が少し剥がれが弱めなのかなと感じます。

あとやはり模型表面が汚くなりがち。

 

 

チッピング塗料の上に筆塗りで基本塗料を乗せて剥がすのはコントロールがかなり難しく、模型表面も汚くなることからあまり現実的ではないかなと実験していて思いました。

 

チッピング塗料が水で反応するので、筆で塗るという行為が剥がす作業と同じことしているのに等しいので、難しいのは当然なんですけどね。この辺は通常の筆塗りの技術とはまた別の技術が要求されるような気がします。

 

チッピング塗料の乾燥時間を変えたら剥がれ方も変わってくるでしょうし、実験のし甲斐はあるのかもしれませんが、気が遠くなる時間を費やしても思い浮かべるような効果が得られるのかは不透明なので、それならば筆塗りでチッピング塗料を使うのは潔く諦めるべきかなと。

エアブラシなら普通に使えるはずなので、素直にエアブラシ塗装の時に使うべきかなぁ。…なかなかエアブラシ使わないんですけどね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チッピング塗料の実験だけじゃつまらなかったので、筆塗りのタッチを活かすってこんな感じだろうかと追加で少し練習してみた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単色でも、2色3色と違う色を入れて色の情報を増やすだけで見え方が全然違ってきますね

意図的にムラを作ったり、タッチを活かすというのがなかなか理解出来ない部分でしたが、少しずつでも理解出来てきて頭の中で吸収出来ているのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オイル汚れの練習もついでにやっておきました。

面相筆は使っていないのでやや大味ですが、オイルっぽく一応見えると思うので、もう少し経験値を積んでやれば本番でも使える様にはなるんじゃないかとかなりポジティブに捉えています。