映像の世紀 バタフライエフェクト 「ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生」を視聴しました。 | 非正規独身女の読書日記ときどき手芸etc.

非正規独身女の読書日記ときどき手芸etc.

貧乏暇なし生活の合間に読書するのが生きがいです。面白くない本は最後まで読まないので、面白かった本の書評だけをブログにあげています。だから更新頻度は低いですが、ブログに挙げた本は、お薦めできるものばかりなので、読書好きの方は参考にしていただけると幸いです。

 今回も傑作でした。

 

16年間就任したドイツ首相の座を昨年退いたメルケルさんの回でした。

 

 メルケル前首相は、ベルリンの壁崩壊前の社会主義の東ドイツで

35歳まで過ごしたそうです。

  当時の東ドイツといえば、シュタージや秘密警察による監視や

密告により国民が常に抑圧されていた時代にありました。

 

 首相にまで上り詰めた超優秀なメルケルさんも、若いころは

流行歌を好み、休日にサイクリングを楽しむ普通の女の子だったみたいですね。

 メルケルさんは特に、当時の東ドイツの体制を暗に批判した

ニナ・ハーゲンの「カラーフィルムを忘れたのね」をレコードが

擦り切れるまで聴いていたそうです。

 

 その一方で物理学で博士号を取得し科学アカデミーで研究職に

就くようなスーパーエリートだったそうですが、

ベルリンの壁の向こうの世界にいつも憧れを抱きながら

どこか満たされない日々を過ごしていたようです。

 

 1990年の東西ドイツ統合後に政治の道に進んだメルケルさんは、

その後16年間も首相に就任してきましたが、その間には

民主主義や自由の価値を重んじた政策をとることが多かったそうです。

 抑圧されて過ごした期間が長かったからこそ、

民主主義や自由の重要さが身に染みて分かっていたんでしょうね。。

 

 それを象徴するかのように、退任式でメルケルさんが選曲した

「カラーフィルムを忘れたのね」が流れる映像は、すごく感動的でした。

 

 日本では「民主主義」も「自由」も当たり前のことですが、
これってすごく幸せなことなんですね。

 

 ベルリンの壁崩壊前の東ドイツといえば、須賀しのぶ著「革命前夜」がお薦めです。

当時の東ドイツのどんよりした雰囲気がよく描かれています。