10/2(土)
萩ジオパーク推進協議会が開催した萩ジオツアー「○○さんに会いに行こう」シリーズその② 「造り酒屋の杜氏に会いに行こう」
というイベントに参加してみました。
私は ”造り酒屋” ということだけに関心があって、最初はジオツアー とかがどう関係するか 全くわかりませんでした。
ツアーの内容は 電動自転車で以下のポイント
・酒米(山田錦)の田んぼ
・酒米精米工場
・ねこ寺
・湧水地
を回って最後に八千代酒造を見学するというものでした。
最初は山田錦の田んぼ見学。
次はこの萩市のむつみ地域で作られた酒米専用精米工場。
1台4000万円の精米機が2機設置されてます。
玄米と50%精米後の山田錦。(時間的にはここまで削るのに3-4日かかるらしい)
次に行ったのが雲林寺。
通称”ねこ寺”
ネコ好きな人の新聖地らしい。私は全く知りませんでした。
とにかくネコばかり。
お寺なのにネコグッズも一杯。好きな人にはたまらないでしょうね。
ただジオツアーとは全く関係なくて、ツアールートの途中にあるので寄っただけのようでした。
が私にはこのツアーでこの寺が一番インパクトがありました。
湧水地とのどかな田んぼの風景を抜けて、酒蔵に到着。
八千代酒造さんは明治20年創業、昔は年間1000石ぐらい作っていたけど、現在は100-200石。
とにかく小さな酒蔵さん。蔵人も4人だけで、寒造りだけされている。
ブランドは”八千代”、現在10種くらいの銘柄を販売中とのこと。
杜氏は5代目の蒲久美子さん。
小さな蔵ですが、ここは世代交代が終わってます。(左は仕込タンク)
石数が石数ですが、余りにも小さな蒸し器。(これで酒米を蒸します)
放冷機とエアシューター。(蒸米を冷やして仕込タンクへ送ります)
櫂(デッキブラシのブラシがないような形のもの)とその備品。
(櫂は仕込タンクの中のもろみを手で攪拌するものです)
麴室。石数に比較して麴蓋が大きい。
(麹は蒸米にコウジカビを繁殖させて酒米のでんぷんを糖にかえたもの)
絞り用の艘(ふね)
大吟もこれで絞るとのことです。
萩市のむつみ地域は大昔は火山が沢山あった場所。その溶岩台地の上に現在の水田が広がっている。
あちこちに湧く伏流水が稲を育て、同時に酒造りの仕込水となっている。水はミネラルを含む中硬水とのこと。ここにきて、むつみ地域の地形、伏流水、米、酒の仕込み水、、、と一連のものがつながりジオツアーで回ってきたルートがやっと理解できた次第です。
蔵で買ってきた生酒。
麹を感じる好感が持てる上立ち香。生酒特有のフレッシュさもあり、含み香もいい。
酸も強すぎず弱すぎず。バランスのとれた純吟生原酒です。
杜氏さんは先代から造りを引き継いで2年目と言われていたけど、
とても造りが2回目とは思えない酒。
今後が楽しみな酒蔵です。