いつから人の幸せを素直に喜べなくなったのだろう。

その人は本当に幸せなのだろう。

二人目の子供を授かったと聞いて、なぜか私の心の中に闇が広がるのを感じた。

 

私は不幸なのだろうか?

そんなはずはない。

でも最近過去の嫌な記憶を思い出すことが多かった。

そのたびに辛い気持ちになる。

でも私は自分が不幸だと認めたくないのだ。

 

自分の心の闇はふとしたことで増殖してゆく。

暗い影のようなものが私にはまとわりついているのだろうか。

 

少しずつでいいから、自分が幸せになることを考えた方がいいのだろう。

自分で自分を幸せにすればいい。

そうすればそのうち他人の幸福を恨むようなことはなくなるだろう。

私は幸せになりたい。

 

冬の空気が冷たく感じる2月の日、私はあの人に会いに行った。

足を怪我したその人のお見舞いに花を持って電車を乗り継いだ。

何の花が欲しいかと聞いたらいくつか花の名前を言ってくれて、私はその中から百合を選んだ。

 

もうあの人の顔はよく思い出せないけれど、最後に会いに行った日を忘れられない。

一緒に過ごした時間をこんなにも長い間思い出すことになるなんて、そのときはまったく予想できなかった。

またいつでも会えると思っていたから。

 

最後の瞬間、あの人は笑顔だった。

それが永遠の別れになるなんて私はまだ知らなかったのだ。

 

思い出すのは一緒に過ごした楽しい時間ばかりで、私にとってはどれも忘れられない愛しい記憶となった。

あの人はまだあの場所にいるのだろうし、別にこの世界から消えてしまったわけじゃない。

でももう二度と会うことはない。

 

与えられた微かなぬくもりを私はずっと忘れられない。

夢も希望も失っていた私には一つの灯のような存在だった。

 

もう二度とは会うことのないあの人を真夜中にふと思い出してこれを書いている。

この文章を本人が見ることはないからこそ、こうして自由に書けるのだ。

 

過去の記憶への旅をこうして時々楽しんでいる私は寂しい人間だ。

でも忘れることができない。

 

あの人と共に過ごした時間を思い出しながら今夜はゆっくりと眠りにつくだろう。

目覚めるその朝までしばし夢にまどろみ、そしてまた新しい一日が始まる。

 

 

このブログを一人静かに読み返していた。

もう交流のない人たちがほとんどで、少し寂しくなる。

おそらく大半の人は元気にやっているとは思うけれど、多分私のことはもう思い出しもしないだろう。

 

けれど私は思い出してしまう。

楽しかった思い出や記憶は色あせることがない。

この場所を記憶の保管庫にすると言ってから三年の月日がたった。

思い出してしまうと辛い記憶もあるものの、忘れたくないことを書いておくのにはうってつけだった。

多分私は忘れたくないのだ。

出会ったときのことも、楽しかった色々な記憶も忘れたくない。

こうしてそっと書く場所ができて本当によかった。

私はこれからも書き続けるだろう。