その人は異国に暮らし
裕福でちゃんとした稼げる仕事についているかなり恵まれた人間だ
恵まれた育ちの配偶者にも恵まれ
子供達も優秀な人間に育っている
何の問題もない人生に見えるのだが
その人には一つ欠点がある
それは人の落ち度を指摘すること
よく人を見ているのだろうが
すぐに異論を唱えるのだ
物をはっきり言うというのは嫌われる
けれど周りは仕方ないと思っていてその言動を許しているようだった
あの人はいつもああだからと周りは半ば諦めていた
なぜ人を否定するような言動を取るのだろうと
ずっと不思議だった
だがふと思うのだ
きっとその人は幸せではないからそんな風に人に八つ当たりするのだと
あれだけ恵まれた暮らしを送っているはずなのにと不思議だが
人間というものは
どこまでも満足しない生き物なのかもしれない
もっともっとと思っているうちに
その人は知らず知らずのうちに他人に厳しくなっていたのかもしれない
別のその人は不幸ではないのだろうが
おそらく本当の意味での幸せを感じられないのだろう
だから人を平気で否定しバランスを取っているのかもしれない
その人は永遠に何を求めているのか分からないまま人生を終えるだろう
どこかでこれでよかったんだと思わない限り
人生に迷い続けるだろう


