今日は久しぶりに、食べ物の本のお気に入りデザインを。
50s & 60s illustration 1958〜1962
“あまカラ“ 甘辛社
発行人 今中善治
編集人 水野多津子
“銀座百点“が創刊時、お手本にした食の雑誌“あまカラ”(1951〜68)
関西の人々が持つ柔らかさやおおらかさ、本質的な美味しさを追求する生き方が、文章やイラスト、雑誌全体から滲み出ている。
よだれが出そうな食のエッセイ、臨場感満載の街角食スナップもさることながら“カバーデザイン”が素晴らしい。時々ハッとするカバーに、これ、いつの時代のイラストだっけ?
と溜め息が出る。
飲食店のレトロ広告にもほっこり。
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“だし巻きでは巻き方に、大阪巻きと京都巻きの二通りある。
夏の卵にはリキがないが、よく打ったのち、さましたダシによく混ぜ、鍋の向こうから手前に向けてまるく巻いてくるのが大阪巻き、
手前から向こうへカタをつけて焼いてゆくのが京都の出し巻きで、
いずれにしてもダシと卵とがハダハダにならず、口へ運ぶと汁がまちかねたように出る程度に柔らかく、巻き焼きにするのがコツ。
焼きたてを大根おろしで食べるのも実にうまい。”
“京の味日記” 國分綾子 あまからNO.98より
“関西の出汁”のうまみが溢れだしてくるような雑誌。
昔のPR誌って凄いな。とつくづく思う。
オシマイ。