つい先日、NHKのBSで懐かしのドラマ、阿修羅のごとくパート1,2を放送していたので、録画して、じっくり楽しませてもらった。


と、いうことで、今日は“阿修羅のごとく”について、くだらなくダラダラと語らせていただきます。


ご興味ない方あいすみません。


・・・


このドラマは中学時代、母とともにリアルタイムで見た、思い出深いというか、強烈な体験をしたドラマだ。


いままでも、何回かブログに書いたけど、人生ですごく影響を受けた作品。


5秒あらすじ


“浮気なんかまるで想像もつかない、堅物だと思ってた父親の、長年の浮気に気づいてしまった四姉妹の、妬み、嫉み、愛憎を、ねちっこく、ドラマティックに描いたドラマ。


一話一話がものすごくヘビーで、一話観終わるたびにぐったりする作品。”


まず、1979年に放映されたパートワン。


十年ぶりくらいに見直して再発見したのは、石田あゆみさん、宇崎竜童さん、風吹ジュンさんの演技のうまさ。


こどものころは、宇崎さんの演技は、ロック歌手の余技にしか見えなかったし、風吹ジュンさんも、“なんか色っぽいお姉さんが、演技してるぅ。”

ぐらいにしか思えなかったのだけど、


今回久方ぶりに見直してみて、三人の演技に感嘆してしまった。


三人を起用したのが、演出の和田勉さんだったのか、脚本の向田さんだったのかは知らないが、やっぱり、人を見る目が確かなんだろうな、と思った。


1も2も、少なくともそれぞれ10回ぐらいは見直しているのだが、これは再発見だった。

(自分がそれだけ歳食っただけだとも思ったりするけど)


とくに第二回“三度豆”では、宇崎さんと石田さんが、自分たちの知らないまま、身内にお見合いをセッティングされ


恥ずかしくなって、その場を出て行った石田さんと、石田さんを追いかけていく宇崎さんの必死さと、


宇崎さんの思いに応える石田さんの表情や演技が見応えがあって、たまらなかった。


昔観たときは、この二人にはあまり感情移入は出来なかった。


わたし自身がその当時の二人の年齢をとうに越えてしまったからこそ、湧きあがった感情なのかもしれない。


ちなみに宇崎さんは父親の浮気を調べる興信所の調査員役で、石田さんは四姉妹の三女役で、その調査依頼をした立場。


仕事上の関係がいつしかお互いを意識し合うようになった二人。

でも宇崎さんは学歴コンプレックスなどで自分の素直な気持ちを打ち明けられない。

一方、石田さんも男性経験が乏しく、自分の感情を表現することができないでいる。


・・・


そう、そして二人の演技だけでなく、80年代初頭の寒そうな渋谷の町が懐かしくて、泣けた。


渋谷駅に向かって、歩道橋を走る走る石田さん



追いかける宇崎さん

バックの246と首都高。

この歩道橋からのアングルも懐かしい。



懐かしい渋谷駅前の風景

当時の服装も、なんか薄ら寒そうな感じ。

モコモコのダウンジャケットすらまだなかったはず。


この頃の冬は、すっごい寒かった記憶がある。

高校受験のとき、東京は大雪が降ってホカロンが重宝した記憶が鮮明に残ってる。


駅ビルに入った石田さんをガラス越しに追いかける宇崎さん


よく使った“緑の窓口”も、いまはもうない。


ガラスをたたく、たたく!

バックの“ハニー美容室”、懐かしい。


なぜか持ってた

スケッチブックに


大学出てなきゃダメですか?


続いて、“好き!”


これでもかと、愛!


愛、の字に

ようやく反応する石田さん


他人の目をチラチラ気にしながら


宇崎さんに近づいて


バシッ!と

愛の字に手を重ねる!


この辺のやりとり、シリアスな中にも、ちょっとドリフのコントっぽさも。


で、

微妙に表情が変化していき


さいごに

ばか・・・


う〜ん、二人のやりとりに、超シビれました。


・・・・


よくよく考えてみたら、四姉妹のうち、この三女カップルだけが、浮気だの不倫とかに走ることもない。


脇目もふらず相手を純粋に想いあっている。


生真面目で息苦しくなるような三女と、それを思う、これまた実直でぶきっちょな宇崎さんとの関係が丁寧に描かれていたからこそ、


他姉妹の夫婦関係の生臭さがより一層際立ち、このドラマに深みや陰影、コクのようなものを与えていたような気がする。


このドラマを観たことがない方には、二人のやりとりを是非観てもらいたいなぁ、と強く思う。


まだ観てないって、幸せだと思う。

これから面白さを味わえるんだから。


でも、このドラマ自体、いまの20代、30代、若い年代の方が観たら、果たしてどう思うのだろうか?・・・・


まー、とにかく、すてきなドラマは何度も楽しめる♫

オシマイ。