今日は大好きなルネ・グリュオーのイラスト広告を1950年代フランスファッション雑誌elleからご紹介します。
過去記事をリブログしといたので、彼のこまかな説明は省きますが・・
こういったイラスト広告が掲載されていた1950〜60年代の雑誌広告を見ていると、なんと豊かな時代だったのか、と思うのです。
いまのファッション雑誌というか、雑誌自体、写真がほとんどで、イラストも絵もかなり少なくなりました。
だって連載小説やそれに伴う挿絵(イラストではありません)なんて、もはやほとんど絶滅してますよね。
というかそもそも連載小説の時代じゃないですよね・・・
でもって、美しくて、心が動かされるようなものがほとんどないから。
正直寂しい。
・・・
いまの時代の雑誌は
写真中心だから絵が少ない。
絵の需要が少ないから、絵を描く人の技量も上がらない。
この時代には、グリュオーのような優れた技量を持つ絵師たちが、雑誌の中の挿絵や広告イラストの中で素晴らしい作品を当たり前に展開していました。
フランスや外国ではグリュオーの回顧展なども結構催されているみたいだけど
日本ではまだまだ・・
でも、こうやって同じ雑誌の中の他の広告と比較してみると
グリュオーの突出した芸術性が光ります。
日本の「マンガ」だって、いまや世界の確固たる文化になったんだから
昔はほとんど評価されてなかったこうしたファッションイラストにだって、もっともっと光を当ててもらいたい。
elle 1952年1月9日号
そんなことを思う、今日この頃のアナログおじさんなのです。