いつも訪問いただきありがとうございます。今日はこどものころに読んだ思い出の本をご紹介します。

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「星の王子さま」
サン・テクジュペリ 作
内藤 濯  訳
岩波書店  1987年第42刷

だれもが知ってる名作児童童話。
最初に読んだのは中学生のとき。さっぱり中身がわからなくて。
いや、ほんとに。笑 

絵がかわいいな、とは思ったんですが、内容が難解で、正直物語自体の良さがわからなかったんです。
子供だったけど、ひねくれてて、純粋じゃなかったからかな。     

もうひとつの思い出は、高校入試の英語の試験に、この物語の一部が出たこと。
それが強く印象に残ってます。

高校生とか大学生とか社会人になってから何回か読み直してきたんだけど、読むたびに本から受ける感想がちがうんです。

先月も読み返したんだけど、また違った感想を抱きました。

あらすじは・・

飛行機乗りである主人公が乗っていた飛行機が故障して、サハラ砂漠に不時着するのですが、そこで一人の王子さまと出会います。

王子さまの住む星はとても小さくて小さな家くらいの大きさ。 

王子さまの星にはバオバブの木と火山と小さなバラがあるだけなんだけど、そのバラといさかいがあって、王子は旅に出て、いろいろな星を回ることになるのです。

①王さまの星
②うぬぼれ男の星
③呑み助の星
④実業屋の星
⑤街灯と点灯夫の星
⑥地理学者の星

六つの星を回って、そして七番目に来たのが地球だったのです・・

王子さまは、自分の星で育てたバラの花が、地球にもたくさんあることを知ります。

でも、自分が育てたバラは、ほかのどこにもない、王子さまだけのバラであることに気づくのです・・

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うまく説明できないんだけど・・・
不思議な本、なんです。

あらすじを読んでも、実際に読まないとあまり意味がないというか・・

それと、なんていうか、自分の中でも、いまだに消化できてない作品なんです。
凄い好き!ってわけじゃないんだけど、読むたびに心の中にひっかかるものを残す作品なのです。

「面白い」とか「面白くない」とか、そういう捉え方の出来ない不思議な作品なのです。

10人いたら10人の感想がみんなちがうような気がする、物語なんです。

それはまた、どんな風に読んでもいいし、どう感じてもいい、という作品だからなのかもしれません。

「こどもの気持ちを忘れてしまったおとなに対するファンタジー」とか解釈されることが多いし、いろいろな解説本みたいなものも出てるんだけど、読むひとが自分の解釈で読めばいいと思ってます。

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「なに、なんでもないことだよ。

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

かんじんなことは、目に見えないんだよ」

そう、かんじんなことは、目に見えないんです・・・

読んだことのないひとは是非一度読んでみてください。
おとなになった人にこそ、読んでほしい一冊です。