いつも訪問いただきありがとうございます。今日はおとといの続きで、1963年のロフィシャルから好きなショットをご紹介します。

わたしは物を作ってるひとの人生について書かれているものを読むのが好きです。

作り手のことがわかると作ってるものに対する見方が深まるじゃないですか。
それがとっても楽しい。

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最近、日経新聞の「私の履歴書」にファッションデザイナーの高田賢三さんが60年代のフランスを描かれているんですけど、それがとっても面白くて・・

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ニナ・リッチ

高田さんが渡仏したのは1964年の12月。
そこからフランスでドンドン認められるようになっていくのだけど、60年代のフランスのファッションシーンが描かれていてとっても面白いんです。

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昨日は1968年のパリの5月革命について書かれてました。

民主化を求める学生と警察が衝突して、大規模なゼネストに発展。交通機関は全面運休し、ガソリンスタンドも閉鎖され、通りにはヒッチハイクで通勤する人の長い列ができていたのです。

「私は政治論争やイデオロギーにはあまり興味がない典型的なノンポリ人間である。」

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ジャン・パトー

「だが、一般市民が何かに怒り、既成概念が壊れつつあることだけは肌身で感じとった。」

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グレ

「ベトナム反戦、ヒッピー。世界を巻き込む社会運動は服飾界にも飛び火し・・」

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「モードの重心は富裕層向けのオートクチュール(高級注文服)から庶民向けのプレタポルテ(既製服)へとシフトする。」
「私のデザイナー人生にも決定的な影響を与えるが、そんな歴史の宿命など、当時の私にわかるはずもない。」

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やっぱり、その時代を生きてきたひとの言葉には重さと力があります。

で、この雑誌は、というと1963年の雑誌なので、ご覧の通り、まだ新旧ファッションスタイルがせめぎあってて、とっても面白いのです。

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おしゃれとか、おしゃれじゃない。という以前にページから漂ってくる時代の匂いがたまらなく濃密なのです。

それとページレイアウトの斬新さ
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一ページマルマル使ったカットが多数。いま見てもすごく斬新。

昔のことがちょっとわかると、ちょっと楽しくないですか。ブルーグリーンブックスへぜひどうぞ。