いつも訪問いただきありがとうございます。
今日は40年前の日本の広告年鑑(1970年広告美術年鑑)から、お気に入りの作品をご紹介します。


資生堂ビューティ・ケークの広告。横須賀功光さんの写真。いま見てもすっごくカッコいいです。空が海に見えませんか?

この広告を見たのは確か高校1年ぐらいだったと思うのですが、なんというか、とても化粧品のコマーシャルとは思えない乾いた感じにものすごいショックを受けた記憶があります。この広告に刺激を受けて、高校の文化祭のポスターに、荒涼たるグランドキャニオンを描いた記憶が。笑 先生に??って顔されたけど。

中学生から高校生、大学生にかけて、広告年鑑やCM年鑑を図書館で見るのが好きでした。これはわたしだけに限ったことではなく、70年代から80年代にかけては、広告やコマーシャルがとっても身近な存在で、流行の最先端をいくものであり、興味を持つ若者が多かったからではないかと思います。

別に自分は広告業界に身を置いていたわけではありませんが、ありがたいな、と思っているのは、広告が熱を帯びていた頃の広告をその時代の熱気とともに、リアルタイムで体験していることです。なんでもそうですが、その作品が生まれたときや、出来るだけ早いうちにライブで体感していることは、とても貴重だと思うからです。

そしてこういった年鑑を見ていて、いつも感じるのは、やはり10年タームのDECADEというものが存在するなぁ、ということ。
1960、1970、1980、いつでも構わないのですが、そういった節目の年鑑には、古いものと新しいものが混在していて、せめぎ合っていて、とても面白いからです。


たとえば、さっきの広告とは対象的な秋山晶さんの名作広告。男は黙ってサッポロビール!!
この広告を見ると、ちっちゃかったとき父親からちょっとだけなめさせてもらったキリンラガービールがメチャクチャ苦かったことを思い出します。


こんなフェミニンなやつや・・,


これまた横須賀さんのカッコいい写真のカレンダーとか。なんか資生堂が多いな 笑

・・と、まぁ、とにかくいろいろなタイプの広告が百花繚乱。見ていて飽きないのです。

昭和45年の出来事というと、大阪万博、公害、マンガ「明日のジョー」ブーム、などなど。ちなみに万博の入場者数は6500万人!150億の黒字!だったと年鑑に書いてありますから、この時代の熱気がわかるというものです

広告年鑑を覗くとその時代の熱気が伝わってくるのです。
ブルーグリーンブックスへぜひどうぞ

藤圭子さん?笑