こんにちは、菅部と申します。
今日は前回の続き、小説に使えそうな植物を5つ挙げていきたいと思います。なお、前回の続きということで通し番号は6からにします
6、入鹿(クリーピングデビル)
ナデシコ目サボテン科のステノケレウス属に属する柱サボテンです。地面に横たわっており、先端が上を向いています。このサボテンはメキシコ北西部のバハ・カリフォルニア・スル州の固有種です。このサボテンの最大の特徴は地面を這って移動することができるということです。ある程度の大きさまで成長すると、末端が朽ちてパタンと倒れてしまいます。そして、幹からは先端に向けて根を伸ばす。その間に先端は成長してどんどん伸びていく、というような感じです。人間や家畜に害を為すということで駆逐されてしまい、現在は絶滅危惧種に指定されています。
7、ネナシカズラ属
ナス目ヒルガオ科のネナシカズラ属に属する寄生植物の総称です。葉はなく、ラーメンのような見た目をしています。この植物は光合成のための葉緑素がありません。なので、他食部に寄生する必要があります。
根無しと言っても発芽したてのものは、根がきちんとついていて、そこから養分を吸います。そして先端を回転させながら、寄生主を探す。うまく見つけることができると、寄生根(茎の一部が進化したもの)という爪のようなものを寄生主に刺し込んで寄生が完了、養分を奪っていきます。
実はこの植物、全国各地に分布しており、農業に被害を出しています。
8ニームの木(インドセンダン)
ムクジロ目センダン科のインドセンダン属に属する植物です。名前から分かる通り、インド原産の植物です。薬用効果が高く、現地ではその葉で歯磨きをしているとか……。
この木の最大の特徴は凄まじい防虫効果にあります。その守備範囲はムカデやアリ、蚊、更にゴキブリと200種類以上の害虫に効果があるとされています。それでいて、イヌやネコ、人間に無害、しかも安価という、どこぞのライトノベルよりも都合が良い植物です。ただし、インド原産のためか寒さにはめっぽう弱い
9、アリアカシア
マメ目マメ科のアカシア属に属する植物です。アリがアリアカシアを守る代わりにアリアカシアは樹液と巣を提供する、という共生関係で結ばれている……とされていましたが、近年になって、アリアカシアがアリを利用しているということが分かりました。
なんとアカシアの樹液には、アリがほかの樹液(通常のショ糖)を消化できなくする働きがあり、アリアカシアの樹液に依存するようになっています。アリたちは樹液を守るために大きな動物にも立ち向かう……。
更に、アリアカシアの花からはアリの嫌がる匂いを発しており、受粉の邪魔をされないようにしているという徹底ぶり。
やれ恐ろしや。
10、マンチニール
トウダイグサ目トウダイグサ科のヒッポマネ属に属する植物です。この植物は世界一危険な植物としてギネスブックに載っています。植物全体に毒があり、青リンゴのような実をつけることから「死の林檎」とも呼ばれています。幹には「近づくな、危険」と書かれた看板がぶら下がっています。
そのマンチニールの毒性は、木から滴った雨水に一滴触れただけで、強烈な痛みに襲われます。また、燃やした時に発生する煙ですら危険で、目に入ると最悪の場合、失明するそうです。特に実は最も危険と言われており、一つの実で20人以上は殺すことができるとされています。
マンチニールはその強い毒で毒矢として先住民同士の争いや捕虜を縛り付けて拷問などに利用されていたそうです。
如何でしたか? 何か使えそうな植物はありましたか?
もし、他にも聞きたいなどありましたら、コメントしていただくと嬉しいです。
では、さようなら~