こんにちは、菅部と申します

 今年の冬は暖かったですね、今月は日中10度以上、という日もありました。そのせいか菅部のベランダでは春に咲くはずの植物たちがちらほら開花していました


 と、いうことで(?)今回は植物の描写について考えていきたいと思います。植物というと幅が広くなってしまうので、今回は森や、ご神木のような、大きな木についてのお話をします


 まずはじめに、これは植物に限った話ではないのですが……


 描写は見た目のみを書くのではない! ということを念頭においてください
言い換えるなら
五感をできるだけ使って書く! ということを意識してください


では植物、巨木についての描写を考えていきます
恐らく、皆さんは巨木を描写する際は、読者に

 
「趣があるなあ」
「立派な木だなあ」


 と思わせたくて、描写をすると思います。もっと言うなら
 すくすく成長した元気な木の様子を描写したいと考えているかと思います


では、樹木の健康状態はどこに現れやすいか? これが分かれば、描写のコツが見えてきそうですね。その部分はどこでしょうか? 葉でしょうか? 確かに、葉に病状が見えることは良くありますし、ツヤのある緑色は元気な証拠です。しかし、葉よりももっと分かりやすく現れる部分があります


それは幹と根です


 植物は根から栄養を吸収します。根の張りが良いということはその分栄養を多く吸収し、体を支えることができます
幹の太さはその木の年齢を現します。どっしりとした幹が太さが変わらず、高く伸びている様はそれだけで圧倒されます


 ここで気を付けて頂きたいのは、あくまでこれらを強調するだけで、ほかの描写をしなくてもいいというわけではないです


 では、最後に……参考になるか分かりませんが、私のファンタジー小説に書いた森の描写を載せますね


 獣道を進んで、間もなく笛の音のような囀りがあちらこちらから聞こえる。一匹の鳴き声が反響しているのか、沢山の鳥がいるのか分からないが、鳴き声は何重にも重なり合う。それはプロ奏者の演奏会のように圧巻で、聞くものに畏怖の念を与えてしまうような生命の歌である。これがあの小さな体から発せられていると思うと言葉を失う。
 と、上ばかりに気を取られて足元が疎かになっていた。足場が湿った地面から突然つるつるした感覚になった。ルーカスは手持ちのサイフォスで地面を突き刺した。
 ルーカスが踏んだのは巨木の根だ。樹齢何千年とも言われているこの木々が思い思いに地に根を張り、養分を奪い合い、ついには地中に収まり切れず、根は地表へその姿を現した。そうして吸い上げられた養分で枝葉を伸ばし森を深い闇を作り出し、ほかの植物たちに日光を当てさせず、それらすべてを我が物とした。彼らの幹の太さはそうして何千年も生き延びてきた証だ。しかし、かと言ってほかの植物が全くいないかというと決してそういうことはない。


と、書いてみたんですけど、俺も言うほど上手じゃないですね(笑)
精進します