倫理観あってこそ

スクープは社会的価値がある。

このことを前提として読んで頂きたい

 

デジタルシフト化の恐るべき実態

 

8月4日以降女性週刊誌以外で羽生選手の名誉を

汚す記事には共通点があるように思う。

●AERAdot.(自称フェミニストの記事)

●文春オンライン

●読売オンライン

これらはデジタル化の際に作られた

 

🔶AERA と AERAdot.

🔶文藝春秋(月刊)と 

 週刊文春&文春オンライン

 

これらは編集者は異なり性格も違うため

内容の方向性もちがったりする。しかし支え合う関係を

保ち生き残りを図っているのだ

文藝春秋 2017年2月号 (発売日2017年01月10日) | 雑誌/定期購読の予約はFujisan さんこの時 折山記事は立派だった

AERAも文春(月刊)も読売も羽生選手自身について

リスペクトした記事を書いていることも事実なのに

昨今の記事はあまりに違った。

 

そんな中、元「週刊文春」編集長の新谷学氏(現在文春総局長)の

インタビュー記事をいくつか読みデジタルシフト化で起きている

出版業界の恐るべき歪みに背筋が凍る思いがしている

もちろんデジタル記事もいろいろで良い記事も多くあるが。

🔶なおジャニー喜多川氏の性加害問題を真っ向から取り上げ戦ったのは

当時の週間文春でありそれは高く評価すべきものである。

チームリーダーは木俣氏で下の記事からも

人権問題としてとらえていたことがわかる

社会的意義が大きくても読まれなければ稼げないという

新谷氏の見解は当時の空気と変わったのか??

私が懸念するのはよくも悪くも

スクープ命の新谷氏が文春の総局長になったことである

 

「きれいごとだけでは稼げない

人間が動くのは大義より欲望である」(新谷学文春総局長)

「社会的意義が大きい=読まれる」ではない

デジタルシフトを開始してすぐに気がついたのは、この世界は非常に過酷で、苛烈な戦場だということだった。デジタルではPVも有料会員数も瞬時に数値化され、その数値で収入が決まる。われわれはこの世界で、きれいごとを言っていては稼げないという実にシビアな現実を突きつけられたのだ。ここでは、デジタルでのビジネスとブランディングについて書いていく。

デジタルの世界では社会的インパクト、社会的意義と、実際の収益、読まれる数は相関しない。

わかりやすい例を挙げれば、2016年に〈ベッキーさんの禁断愛〉と〈甘利明大臣の金銭授受疑惑〉を同時期にスクープしたが、デジタル上のPVだけを比べればベッキーさんの記事が10倍読まれた。僅差などではなく、桁がひとつ違う。

当時の甘利大臣のスクープは、贈収賄現場を完璧に押さえた週刊文春史上に残るものだ。現職の大臣を辞任に追い込んだきわめて社会的意義の大きいスクープだったが、デジタルでは、ベッキーさんの記事が10倍読まれた。つまり10倍稼いだということになる。

これが厳然たる事実だ。ジャーナリズムという大義よりもむき出しの欲望に人の心は動くこれがデジタルのリアリティだとまず認識しておく必要がある。新聞やテレビや雑誌など、ジャーナリズムの最前線にいる人々が直面しているのもこのやっかいな問題なのだ。

🔶ジャニーズ事務所会見の感想を書いたのは木俣元編集長で

これは真面目な記事だった。

メリー氏がタレントのことを「商品」と言い切ったことや

体罰を正当化していたことへの怒りが伝わってくる。

誤解してほしくないのは

一言で文春といっても一枚岩ではないことだ

 

🔶立花隆の仕事に泥を塗っているー新谷氏の発言はことごとく不愉快だった。かつて政治の闇を暴いていった立花氏はジャーナリストを否定し面白い雑誌を目指す新谷氏の言葉をどう思うだろう。立花氏は文春を早く辞めたが仲間の誘いで古巣の文春に多くの記事を手掛けた。それは彼の広大な仕事の一部だったがジャーナリストとしての存在感が心に残る。その姿勢は新谷氏とはあまりに違い無念である。その歪みを加速させているのが昨今のデジタル化なのである。新谷氏の言う大儀より好奇心という方針の中で善良な人までがプライバシーを侵害される更には捏造記事が生まれそこで書かれる人の人権がことごとく侵害されていく。

そして何ら信憑性のない週刊誌の記事がそのままニュースとして発信されるこんなことが放置されて良いのか。読者も変わらなければならない。良い記事がたくさん読まれればよいのだ。心に響く良い記事を読み広めよう。幸い羽生選手には素晴らしい記事がたくさんあるのだから。

新谷氏はとどめを刺してはいけないと部下に行っているそうだが何と惨いことだろう記事の中でとどめを刺すような言葉を使わずとも何が起こるかわかっているはずだ。その記事が拡散されるだけでなく読んだ人が好奇心から妄想を働かせその妄想を拡散してしまう。その最悪のシナリオだって頭の隅に置いてから書くとも新谷氏は言っている。

 

 

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(「孫と祖母ではなく心友」より)