コロナ禍の
コーチ不在
昨年のパンデミック宣言以降
羽生選手はどこにいるのかさえ分からない時期が続き
その後コーチ不在で練習していることが分かった。
アスリートにとってコーチの役割がどれほど重要か
私達はよく知っている。
それでも今の羽生選手なら大丈夫と思えたのは
心の支えにしていた言葉があったからだ
🔶ブライアンオーサーコーチは自身のマネージングについて語る中
コーチが付きっ切りで指導するのではなく
自主練できるよう指導していくという方針を語りこう続けた
「実はトップスケーターほど
自主練できるものです
特にユヅルは私やトレーシーがリンクに居ても
(私たちが)レッスンするのは
一日当たり30分か長くて1時間です。
もちろん私が他の生徒を教えていても
視界には入っているので
これはアドバイスが必要だなと思うときは
呼び止めて話しかけますが
付きっきりでいる必要はありません。
ユヅルは自分がやっていることを正確に把握していて
次に自分が何をすれば良いかわかるからです。」と
オーサーコーチは羽生選手の長所である自主性を大切にしてくれた
羽生は自分で考え決断するアスリートに成長したのだ
🔶上海ワールド前等
羽生選手の競技人生でコーチ不在の期間は何度かあったが
それはシーズン途中のことでありプログラムも披露済みだった
シーズンの最初からずっとコーチ不在というのは
全く想定外かつ初めてのできことである。
しかし怪我や病気が引き起こしたコーチ不在期間も
彼は常に前を向き自分を奮い立たせ戦い抜いてきた
その体験を生かせるかどうかが重要だった
それは誰も経験したことのない戦いだった。
🔶一方でオーサーコーチのこんな言葉も思い出す
「選手たちは様々なことで落ち込むもの。そんなとき
生徒にやる気を起こさせることはコーチの重要な役割だ」として
「ジャンプの調子が悪い日に選手が固執してそればかり練習すると
かえってモチベーションが下がるものですが
私たちはそうはさせません。別の課題をすぐさま与えます。」と具体例を挙げた。
🔶今季1人練習が続いた羽生選手は全日本終了後
そんな負のスパイラルを長く抱えていたことを明かしてくれた
その苦悩を1人練習の中で乗り越えた日々。
それは常識では到底説明できない異次元の闘いだったのであろう
🔶マイナスをプラスに変える
これぞ羽生結弦の真骨頂である。
そしてあの全日本で彼は証明して見せたのである
コロナ禍で降りかかったコーチ不在という状況の中でも
更に成長することができたのだと。
彼はその試練をのり越えてどう成長したのか
何を得たのか
羽生選手を13歳の時から見つめてきたユーロ解説者であり
スポーツジャーナリストのマッシミリアーノ氏は
まさにこの出来事をでポジティブな視点で綴ってくれた
この状況が、彼をさらに成長させた
26歳で遥か遠方のコーチ達と連絡を取り合いながら
1人でも完璧に準備することができるのだ
身近に師範がいないことは
その時々のニーズに対応し
完全に自立して
全ての決断を下すために
長い年月に学んだことを
最大限に実践する機会だった
つまり彼の習慣を変えた8年という長い年月の後
日本国内で練習することになった羽生は必然的に
コーチと振付師の役割もこなさざるを得なくなった
この状況は彼をさらに成長させ豊かにする
絶好のチャンスとなったと私は確信している
彼の責任感とモチベーションを
一層高める状況であり
競技人生において
あらゆるタイトルを勝ち取ったものは
いかなる種類の挑戦にも
決して屈することはないのだ
新しいプログラムはこのような状況から誕生し
実際彼の要望と感覚に従って
彼自身によって巧妙に考案された。・・・・・・・・(氷上の創造者より)マッシさんの記事の感想第1弾でした。
🔶プログラム作りと振り付けについては
Number 掲載の振付師
シェイリーンボーンの言葉を引用したい
「天と地と」
「ユヅルは上杉謙信が強い意志を持ち続けた人だったことや
彼の度量の大きさを尊敬していることなどを説明してくれました
そしてその生涯にインスピレーションを得て
ユヅル本人が
プログラムのストーリー構成を
打ち出してきたんです
ですからこのプログラムを振り付ける上で
私が大切にしたコンセプトは
ユヅル本人の声と共に
彼が伝えたい歴史を表現することでした」
🌹シェイリーンのNumber記事は素晴らしかった!
(TVのより翻訳内容も良く全日本後のインタが追加されています)
世界が苦しんだパンデミックという闇の中で
羽生選手は自らもがき這い上がって
希望の光を掴んで見せたのである
震災機構さんのツイより
羽生結弦選手の復興支援ポスター 情報です。
岩手県大船渡市日頃市小の 皆さんです。
「大変美麗なポスターで教職員、
生徒共々復興への気持ちを新たにして います」
とのメッセージを頂きました。 画像あり
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