衣装デザイン ジョニーウィアー
「秋に寄せて」はタラソワさんの振り付け
前回ロシアの重鎮タラソワさんの羽生評を紹介したが
羽生選手がジョニーウィアーに憧れと尊敬の気持ちを
込めて滑った「秋に寄せて」は当時ジョニーの
コーチでもあったタラソワさんの振り付けだった。
まるで見えない糸で結ばれているみたいだ。
バンクーバーのジョニーと糸井重里さん
ジョニーといえばまず思い出すのはエッセイストの糸井重里さんのことだ
それはソチ後フィギュアスケートに興味をもちあれこれと情報を求めて
いた時、出会った新鮮な記事だった。
糸井重里氏はジョニーに言った
「あなたは誰とも戦ってなかった」と。そして
ジョニーもそれを認めたという。
糸井さんはフィギュアには関りのない方だが
バンクーバー五輪のジョニーの演技に感動し
オフィスで本人との対談も実現させた。
その時の記事も興味深く良い記事で
フィギュアスケートの芸術が
人の心を動かす様に感動させられたものだった。
芸術の定義そのものがそこにいた
糸井重里
僕の今一番の興味は男子フィギュアのジョニーウィアー選手です。
芸術の定義そのものがそこにいたという感じです。
メダルだ、得点だ、観客だ、国だ、、、
どれもこの人には関係ないよ。
という印象に見えました。
やむにやまれぬ表現欲みたいなものを
他の誰でもない自分自身に捧げている。
つくづくそういうふうに見えました。
「吉本隆明本当の考え」の
「010芸術」で語られていたような「芸術」を
この目で見たぞという気持ちになりましたもん。
いやぁいいもの見ちゃったなぁ。<2010年2月20日>
【羽生少年の目】
糸井さんが衝撃を受けたジョニーウィアーの芸術性を
まだ中学前の羽生少年の目と心が捉えていた
何と早熟で何と豊かな感性だったのだろう
羽生がジョニーに憧れたわけは
高1
芸術性のリスペクト
羽生少年はジョニーウィアーの演技の美しさに
衝撃を受けその芸術性をリスペクトしていた。
彼がジョニーを知ったのはバンクーバーのもっと前だ。
2010年の地元TVでは高1の時
「アヴェ・マリアがすごく美しい」と話し
また2011年には好きなジョニープログラムを聞かれ
「秋に寄せて」をあげていた!
羽生選手はジョニーのトリプルアクセルの
着氷と姿勢の美しさにも強く惹かれた。
ジョニーもジャンプを表現のひとつと捉えていたのだろう。
ジョニーが見た第一印象は
「僕が初めてユヅルを知ったのは
世界ジュニア選手権の映像をYouTubeで見たときです。
当時の彼は14歳なのに
自分のスタイルを持っていたので驚きました。
あの年齢にして
すでにアーティストでした。」
ジャンプも表現も
羽生選手は高1で4回転に初成功以来
確率を高めようと夢中だった
震災後の2011-12シーズンには
ぐんぐん完成度があがっていった。
しかしジャンプだけではなかったのだ。
彼には芸術家になりたい願望もずっとあったからこそ
ジョニーウィアーの表現力、芸術性にも着目し
心動かされ表現面で影響を受けていったのである。
羽生「やわらかい表現がずっと好きで憧れていたジョニーですが
最近は僕のコスチュームをデザインして頂いたり
ショーの時の練習で演技を観てもらったり
ツィッターで応援してもらったり、、、。
なんだか夢のようですね!
ずっと憧れていた人にこんな風に教えてもらったり
ほめられたりするなんてまったく想像もしていなかったから。
最近のジョニーはアスリートと言うより完全に芸術家。
ジョニーにはジョニーだけの世界があって
それを彼は完全に極めてるんです。
僕は以前の試合で戦っていたジョニーも好きだけれど、
今のこの路線で突っ走るジョニーのこともすごく尊敬してます。」
アスリートと芸術家と二つの魂をもつ
🔶羽生選手がプルシェンコとジョニーの2人に
憧れてきたというのは
彼の中にアスリートとして強くなりたいという欲求と共に
芸術家になりたいという欲求がある証しだと思う。
🌹糸井さんのツィートから
むしろ最近のお手本となる存在は
羽生結弦選手なのかもしれないね
🌹織田さんが書かれているSPURの記事が
とても良かったそうですよ。
前記事🔶「私は完全に羽生に魅了されています。」(タチアナ・タラソワ)
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