ロシアのトゥルソワ選手が女子で世界最高の238.69点をマークし

皮肉にもルール改正は再び4回転熱に火をつけることになった

トゥルソワ選手のアスリート魂と自主性、身体能力は素晴らしいと思う

だが女子の4回転時代には様々な課題があると思う

エテリ組にも光と影がある。

一方ルール改正の目的は技術の向上も含めて

プログラムの完成度を上げることであったはずだ。

羽生選手の演技の素晴らしさについてこんな言葉を思い出す

 

プログラムをまとめ上げる力

 

🌹「羽生選手の演技を見て思うのは
技術力の高さと
出来映えの素晴らしさ
それとまとめ方です。

ジャンプ、ステップ、スピン、
すべてにおいて
音楽の構造に合っている。」

(元国際ジャッジ加藤真弓さん)

 

🌹「(羽生選手は)オールマイティータイプで

4回転を最高の質で跳ぶことができる

プログラム全体をまとめ上げる力が高く

一つのジャンプミス程度ならば

演技全体の流れを止めずに滑り切る力もある

(「王者のメソッド」著者」野口美恵氏)

 

こんな選手こそ超一流のフィギュア選手であろう。

演技構成点というのはあくまでも

プログラム全体のクオリティーを評価したものである。

 

しかし今季より重大なエラーとされるミスの数により

コンポーネンツの上限が抑えられることになった。

 

「(オータムのフリーは冒頭2つミスはあったものの、

そのあとは立て直して

まとめた演技だった

と評されつつも

今季のPCS ルールが真っ先に

羽生選手に適用されたのだった。

 
<新PCS ルール>

転倒が1回あるいは重大なエラーが

1つあった場合下記を最高とする。

🔶SSとTR、CO 最高9.75 

🔶PEとIN 最高9.5 

転倒が2回あるいは重大なエラーが

2つあった場合下記を最高とする。

🔶SSとTRとCO最高9.25 

🔶PEとIN 最高 8.75 

この制限は稚拙なスケーターから

卓越したスケーターまで、
あらゆるレベルのスケーターに適用する

PE パフォーマンス IN 音楽の解釈

今回はフリー編

上記のルールはほんとうに
あらゆるレベルの選手に
適用されているのだろうか?
そもそもできるのだろうか
転倒を含む重大と思われるミスのあった選手についてみていきたい

ネペラ杯フリー

🔶アリエフ選手FS

アリエフはSPで4Lzを成功させ100点越えを達成した。

これで復活かと思ったがフリーでは得点が伸びなかった。

その原因はまずコンビネーションが作れなかったことにある

そして転倒がありTESがのびなかった

だがPCSは大きなミスにも関わらず

決して低くはなかったのだ

<アリエフフリーPCS>

8.40/7.95/8.30/8.40/8.40

4T転倒  -5-5-5-5-5-5-5

4T+REP -4-4-3-2-5-3-2

「4T+PE」Pとはコンビネーションにならなかったために

4Tのくりかえしになる反則

羽生選手はステップアウトを重大なミスとされたが

アリエフ選手の転倒と+PEPは

さらに重大なミスではないだろうか

 
新ルールの適用がなされればパフォーマンスと
音楽の解釈は他の項目より落ち込むはずだが
ほぼバランスが取れており
とても重大なミスの減点を受けたとは思えない

 

USインターナショナル
🔶田中選手FS
大きく得点を伸ばした田中選手も
転倒やハンドがあったにも関わらず
PEはとても大きく減点されたとは思えない数値だった
以前の結果を見ると大きなミスがなくても8点前半だった
8.15/7.95/8.10/8.20/8.05
4S  so   -3-4-3-4-3-4-4
4T<fall  -5-5-5-5-5-5-5
確かに田中選手は勢いのあるパフォーマンスだった
だからこそこのルールは矛盾しているのだ
ミスの回数で上限を決めてしまったら
ミスを吹き飛ばすような素晴らしい演技は
その良さを評価できなくなってしまう
いやいやそもそも
90点取れない選手にとっては
この上限は
何ら拘束力はないのである。

確かに羽生選手はもっとできる選手だ。だがこのルールだと

彼らしい会場を圧倒するような演技をしてもミスが二つあれば

87.5の壁にジャッジも戸惑うだろう。

 

山本選手やヴィンセント選手は大きく減点されているが

ミスの内容が田中選手とはかなり違っている。

羽生選手にとってPCSの8点台は事件である。

だからこそ記事にもなるのである。

 公正な採点を願う。それだけです 

 

       SS/ TR/ PE/ CO/ IN             

世選  9.64/ 9.39 /9.61 /9.64 /9.64

オータム9.15 /9.00/ 8.75/ 9.15/ 8.80

フリーで転倒はなかった

ISUの考える最大のミスは転倒である

しかし羽生選手はフリーオリジンで転倒は一度もなく

重大なミスとされたのはステップアウトだった。

回転不足は取られたがそのための

GOEのマイナスは一つもなかったのだ

<ノーミスで4回転3種4本のホプレガでは>

9.68 /9.45 /9.85 /9.75 /9.79

これだけ取れる選手が

天井を8.75に抑えられるのは本当に厳しいことだ

何も羽生選手だけが影響を受けているとは決して思わないが

誰よりも影響を受けやすいことはわかって頂けるだろうか

願うのは公正な採点それだけだ。

PE9.85→8.75

もちろん初戦は1枚目のパンケーキであり

オータムでは実力を発揮できないことが多かったのだから

1か月後のスケートカナダに向かって

前進あるのみである

 


グランプリシリーズ第2戦スケートカナダ

開催期間 10月25日 ~ 27日

GOGO YUZURU!!!

 
大西史恭(朝日新聞)さんのツイより
 オータムクラシック の羽生結弦 選手の原稿を、
 朝日新聞出版が発行する「AERA」にも書く
 機会を頂きました。先ほど、編集部から雑誌が
 届きました!カラーで3ページ。迫力があります!!

 
 

Sandra Bisencoさんのツイより
 ネペラメモリアル 2019
 男子FS
 1アリエフ 255.32 
 2リッツォ 232.70
 3ヴァシリエフス 229.97
 4 サマリン 218.45
 5 須本光希 209.15

 ※動画紹介あります。
 プロトコルはこちらです。

 
240975https://ameblo.jp/mydesu/entry-12097396305.html

 

前記事🔶今季新PCS ルールの
影響を受ける人受けない人
(SP編)
追記あり

~読者の方のコメントより~一部引用
「稚拙なスケーターから卓越したスケーターまで・・とは言いつつ,
天井値は示されながら,
「稚拙なスケーター」が出すであろう値は示されていないことから,
以前コメさせていただいたようにシーズンが早く始まるジュニア戦で,
この問題が危惧,指摘されていました。……略・・・・・・・
選手達がルールの運用にそって努力するのではなく,
ルールにそって努力できるフィギュア界であってほしいと思います。」


140723

前記事のコメントのお返事少しお待ちください
もちろん必ずお返事いたします。