羽生は真のカムバックを目指す!
国別で体調が悪かったネイサンは構成を落とし得点は世選から大幅に下がった。しかし、 あの日のフリーがネイサンの実力だとは誰も思わないだろう。 では羽生はどうか。
彼はそれどころではなかった。まだ怪我は加療の途中で痛み止めが必要だったのだ。
ウッズが腰を完治させ別格のゴルフをみせつけたように羽生も真のカムバックを目指す!
「羽生結弦選手はフリーではほぼノーミス、やはり強いですね。実力をしっかり
出し切ったのではないでしょうか。対照的に宇野選手は歯車が噛み合わなかった・・・」(長光歌子先生)
これは世界選手権フリーについての長光先生の感想である。誉めて頂いて光栄だが
しかし羽生選手の本来の実力はあんなものではないまた新ルールでは回転不足はビッグなミスである。彼のレベルでは8点以上失ったことになる。いや長光先生のお気持ちは
演技が良かったからミスも気にならなかったということかもしれない。
「Jackieさん、WTT振り返りの中でWTTで ワールドで右足首の調子は100%と言いつつ、
練習中の4Lo踏み切りがおかしかったり、 着氷でかばうような様子を見せたり、
完治していないのは見てとれたと。。。。」
このように彼は足をかばいながら跳ばねばならなかった。(GOE、PCSへの影響)
まだ回復に至る途中だったのである。それがわかるデータを紹介する。
羽生選手は2016-17シーズンSPにもフリーにも4Loを取り入れた。そしてフリーの冒頭は
①4Lo②4S とした。この流れは今季と同じである。その結果はどうだったのか
4Loは何度も蘇える・・・・・・・・・・・・・・・☆
〇はプラス加点の印。このシーズンも左足甲の怪我明けだったが
4LoのGOEは着実に伸びていった。こんなにできていたのだ
2016-17羽生FS[ホープ&レガシー]冒頭4Lo/4S
オータムクラシック 4Lo〇 4S〇 SP4Lo〇
スケートカナダ 4Lo<< 4S〇
NHK杯 4Lo〇 4S〇 SP4Lo〇
GPファイナル 4Lo〇 4S〇 SP4Lo〇
四大陸 4Lo〇 4S〇 SP4Lo〇
ヘルシンキ世選 4Lo〇 4S〇 223.20 SP4Lo〇
このシーズンはSPでも冒頭に4Loを跳び続け5度成功している
ところが翌五輪シーズンNHK杯前の大怪我で4Loは封印せざるを得なくなった
それでも彼にはマッスルメモリーが蓄積されている。筋肉は覚えているはずだ。
そして4Loは2018年9月に戻ってきた!!
2018-19羽生FS「オリジン」冒頭4Loと4回転
オータムクラシック 4Lo〇 4T〇
フィンランド大会 4Lo< 4S〇
苦労して蘇らせた4Loだったがロシア大会のフリー前に右足首を負傷、
ロシアでは構成を変更した。しかし4か月後、再び4Loは戻ってきたのだ。
さいたま世選 4Lo〇 4S < 成功すれば8点以上増える要素=のびしろ
正直怪我明けの世選では無理しないでほしいと思っていたが羽生選手が
しっかり足の様子を見ながら果敢に挑戦する姿に祈りながらエールを送った。
そして成功させた集中力は羽生結弦の真骨頂である。とはいえ4Loが以前のように安定していれば4Sのミスはありえないことはデータからわかっていただけただろうか
真のカムバックを果たすには右足首の回復が何より優先されなければならないのである。
なおSPの4Sは世界選手権でミスが出たが五輪シーズンはGOE満点今季は新ルールの元オータムでは13.44フィンランドとロシアではどちらも14点を獲得するなど
すべて最高の質で成功していた。本当にもったいなかった。
なお以前ライターの記事評でも書いたことだが宇野選手の重なるミスついて
多くのメディアがメンタルのせいにしているのが不思議でならない。
彼のミスの多くは回転不足であったことどの4回転も完成度が一定していないこと
それこそがネイサンとの大きな差である。
日本勢はネイサンのスピンステップの安定のレベル4と急上昇したPCSに
危機感を感じなければならない。
また高難度ジャンプは魔法の杖と勘違いしているメディアの多さに空いた口が塞がらない新ルールにおいて最も嫌われるのは失敗であり高難度ほど容赦なく減点される
その証拠にSPでノーミスだった4回転なしのジェイソンが
ミスのあった4回転2本の日本勢より高得点だった。この屈辱を忘れてはならない。
岡部さん曰く「どんなに難しいことをやっても失敗したらだめ。
失敗したものから落ちていく 」これがISUの意思である。
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