ジャパンオープン(フリーのみ)の記録は非公認
デイリーの最新記事ではタイトルに「宇野世界高得点」と書いているがこれはフェイクニュースだ
この試合の得点はISUの記録として認定されない。そういう類の試合なのである。
つまり ISU 公認の試合と比べてはならないということだ。
Japan Open男子の結果
🇯🇵宇野昌磨 186.69
🇯🇵織田信成 176.95
🇪🇸ハビエル 157.86
🇺🇸ネイサン 144.96
素晴らしかった織田信成さん
本日のジャパンオープンで引退して5年が経つ織田信成さんが
4回転トーループをきれいに降り4T-3Tの連続ジャンプを決めさらに
カウンターからのトリプルアクセルも決めノーミスの演技で176.95点を獲得した。
この点数が意味するもの。それは完成度のすばらしさだ。
ジャンプは4T1本のみだが7本すべてのジャンプを決めたことで
プログラムの表現も生きたと思う。
織田さんのジャパンオープン3年間の結果は
●2016 178.72点
●2017 158.74点
そしてルール改正の今年再度挑戦することを決めた。
●2018 179.95点
彼は新ルールについても よく研究し効率的な構成 だった。
4T-3T/3A-1Eu-3S/3A/3Lz/3S/3F-3T/2A
織田さんの勝因=ノーミスと質の高さと連続ジャンプ
改めて織田さんのフィギュアスケートで表現することへの情熱を感じる
さて新ルールでは7本のジャンプのうち3本が連続ジャンプである。
織田さんの選んだ3本はみな基礎点が高い上に
4T-3Tの GOEは3点を超えていた。
その質の高さも勝因といえよう。
また一番得点の高いものを前半に集め
疲れが出る後半に3回転以下を集めミスをなくした。
ハイリスクまみれのネイサンチェン
この試合にはネイサンチェンも出ていた。
彼は五輪シーズン4回転の申し子と高く評価され
Nスペはいかに彼が勢いがあるかを映像で証明しようとした。
メディアはこの日のネイサンをどう評価したのだろうか
私はライバルのネイサンがどんな構成で臨むのか注目していたが
今日は彼の日ではなかったし本来の構成がなにかもわからなかった
滑り込みが足りなかったのかメンタルがぐちゃぐちゃになったのか
3度も転倒し得点は144.96点とルール改正の影響がもろに出た
4Lz fall 4Tfall 4S fall すべて基礎点は半分になりさらに
転倒の減点がつくので全部で20点近いマイナスになる。
それ以上に得点を減らしたのは連続ジャンプのミスだ
3Lo/4Lz/3F-3T/3A/4T/4T+REP?/4S
敗因
4回転の種類も本数も得点には結びつかなかった。
連続ジャンプが3本中1本しか成立しなかった。
これではPCSも下がってしまう。とにかく質を高めることができずGOEは逃げていった。
ネイサン越えとは言わないメディア
織田さん179.95点
ネイサン144.96点
同じ試合の二人。私が比べたのは新ルールにおける点の出方だ
数字だけ見れば30点以上の差だがこれを見て織田さんが
ネイサン超えをしたとはメディアは決して書かない.。
狙いは関心度と意外性なのである。
デイリースポーツが比べたのは全く別の試合オータムクラシックの
羽生選手の得点だった。
オータムクラシックは羽生選手にとって1枚目のパンケーキだった
ネイサンもそうだろう。羽生選手とネイサンはシーズンにおける得点の上昇もにている
ともに高難度の構成に挑戦するため最初のスコアはリスクが上回る
しかし完成度を上げるにつれリスクはリターンにかわっていくのだ
二人とも滑り込みはこれからだ。どれだけ伸びしろがあるか楽しみである。
二人はピーキングも難度も違う
スポーツ紙が「まさかの羽生越え」と騒ぐこれは2年前にも行われたことだ。
羽生選手はリスフラン靭帯損傷からの復帰のシーズンでマイナススタート
初戦のオータムCでは4Loは成功したものの得点は伸びなかった。
試合の少し前まで4Tの練習も控えていたほどだったのだから。さらに
4S-3Tへの挑戦で10点以上のリスクを負っていた。
しかし下の表で分かるようにそのシーズンに世界選手権では
いまだ誰も超えられない223,20を獲得したのである
羽生選手のピーキングは3月だった。
オータムC→ カナダ→ NHK杯→ GPF→ 四大陸→ 世選
SP 88.30・・79.65・・103.89・ ・106.53・・・97.04・・・98.39
FS 172.27・・183.71・197.56・・187.37・・206.67・・223.20
総合 260.59/263.06/301.47/293.90/ 303.14/ 321.59
織田さんのすばらしさは今回の演技にも集約されていたが
さらに研究熱心でここに至るまでのスケート道が素晴らしい。
彼を誉める言葉はいくつも湧き上がってくる。
だがそのために状況が全く異なる羽生選手のことを持ち出すのは言語道断である。
彼は全ジャンプ封印の凱旋公演から徐々にジャンプを復活させてきた。
メディアはそんな怪我との戦いに触れようとはしないが
そんな厳しい中で4回転3種4本に果敢に挑み4Loを復活させたのだ。
羽生選手は一体どれだけ日本と世界の期待に応えてきたことだろう
そのために傷を負い今も体の声を聴きながら戦っているのである。
GOGO YUZURU!!!