フランス大統領選とギリシアの総選挙に思うこと | 徒然草子

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フランスでは左派のオランド氏が大統領となり、ギリシアの総選挙では左派と右派が大勝した。いずれも金融危機以降の政治、経済情勢に対する国民の不満が反映したものと思われる。
かかる選挙結果を受けて、ヨーロッパの今後の経済情勢に不安を感じた故か、ヨーロッパ関係の株価が割安となった。
オランド氏などの主張は経済的には成長重視の路線と言われ、経済学的に置き換えると、オールド・ケインジアン的な色彩が濃厚の様に思われる。
経済学の世界では合理的期待革命以降、少なくても、理論面では財政重視のオールド・ケイジアンは葬り去られた筈であるが、しかしながら、オールド・ケイジアンが約束する甘美な幻想は、嘗てのマルクシズム同様、未だに亡霊の如く影響力を有している様に思われる。
無論、彼らが約束する政策がそのまま実現できるかどうかは分からないし、仮にできたとしても、エデンの園ならざる希少ね資源しかないこの厳しい経済の世界における審判はどうなるかどうかも分からない。
更に後には混迷のスペインも控えているので、EUの統合の理想は経済によって掬われてしまうことになってしまうのであろうか。