佟麗婭 | 徒然草子

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徒然草子-佟麗婭

先日、CSにて「母儀天下」(邦題「クィーンズ、長安、後宮の乱」)を見終えた。当ドラマは前漢を中興させた宣帝の末期(紀元前72年)から王氏による外戚支配が強固になる前の哀帝即位時(紀元前6年)までの後宮を中心にしたもので、主人公は王氏支配の立役者の一人でもある元帝の皇后王政君(後に太皇太后)である。
この辺りの時代は相互の人物関係がとても複雑で、かつ目立った戦乱もなかったので、日本ではあまり馴染みのない時代とも思われるが、その分、珍しく、かつそれなりに楽しませていただいた。
さて、このドラマでは中国史では悪女として扱われている趙飛燕と趙合徳の姉妹が出てくる。趙姉妹の出自は卑賤だったらしく、歌舞と美貌で成帝の後宮に入り、姉の趙飛燕はその皇后になったと言う。しかしながら、成帝の急死により、趙合徳の方は自殺、趙飛燕の方は哀帝を支持することで一応は後宮でそれなりの位置を有して留まっていた様だが、哀帝の死後、王莽らによって弾劾され、更に「失婦道,無共養之禮,而有狼虎之毒,宗室所怨,海內之仇」と非難されて庶人に落とされ、結局、自殺したと言う。かかる趙姉妹の事柄は、後世、色々と人々の興味を惹いたらしく、彼女達を取り上げた野史の類が多く作られた様である。
趙姉妹のことを必要以上に長々と書いてしまったが、このドラマで個人的に眼を惹かれた女優が趙飛燕の役をしていた佟麗婭という女優で、全くの個人的主観であるが、出てくる女優の中で最も美人に思われた。

徒然草子-佟麗婭2

調べてみると、彼女は1984年生まれで、漢族の出ではなく、満州族(女真族)の支族であるシベ族(錫伯族)の出であると言う。出身が新疆ウイグル自治区との事なので、恐らく、清朝時代、乾隆帝によって新疆方面の防衛の為に東北地方から派遣されたシベ族(錫伯族)の将兵達の子孫と思われる。かかる環境で育った関係か、中国語はもとより、シベ語、ウイグル語、英語ができると言う。又、子供の頃から舞踊を学んでいたということから、舞踊家でもある。彼女のことは他で詳細で紹介されているので、これ以上は割愛するが、個人的にとても気になった女優である。