cotton candy☆彡8 | 青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

気象系グループさんの名前をお借りして
腐った妄想小説を書き綴っております
主に山コンビメインですが他のCPもあります




  「さとしくぅ~~ん」




「へっ!?」




  「もう心配かけさせないでよぉ~~っ!!」




「ショ・・ショウくん?」





大きな瞳をほんの少し潤ませながら
おいらの元まで一目散に走り寄って来たのは
おいらの住む城から一番近い城に住む
幼馴染のショウ王子だった・・




  「もう!!あの時ジュンが見つけなかったら
   今頃大変な事になってたんだからね!!」




「え?あ・・あぁぁ・・」



おいらの両肩を強く掴んで
ガクガクと身体を揺さぶりながら怒っているショウくんがいる
でも今のおいらにとってその言葉は
「無事でよかった」と言ってくれているようで
激しく身体を揺さぶられながらも
顔を綻ばせてしまったんだ



    「もう!笑ってる場合じゃないでしょ!?ホントに!」



「え?あ・・ごめんごめん・・・
 でもまさかあんな事になるとは思ってなかったから・・」



    「はぁ・・でもほんとに何事もなくてよかった・・
     もし貴方に何かあったら俺どうしようかと思ったよ」



「ごめんなさい、助けてくれてありがとう
 でも・・どうして此処にショウくんがいるの?
 舞踏会が終わったら真っ直ぐに帰ると言ってたのに・・」



    「え?あ・・えっと・・それはね・・・」



「???」




それまでおいらの瞳を真っ直ぐに見ていたショウくんは
おいらのその質問を聞いた途端
”フイッ”と目線を逸らしてしまった後
俯き加減でおいらの顔をチラチラとみながら
その理由を言いにくそうにしていた・・


するとその時おいら達の直ぐ近くに立っていたジュンが
何やら1人でブツブツ言っているショウくんの代わりに
自分達何故ここに居るのか、その理由を教えてくれたんだ



     <ショウ様は最近この街で起きている
      行方不明事件の真相を調べるために
      ここに留まっておいでなのです・・>



「あ・・あぁそう言えばさっきもそう教えてくれましたよね」



    <はい。ショウ様はいずれ自分が王になった時
      今まで以上に安定した治安を維持するため
      時折この街を訪れては我々を引き連れ
      民衆に混じって街中を見て回っているのです>



「そうなの?ショウくん凄いねぇ~
 おいらなんてそんなこと考えたこともなかったよ」



    「いや・・まぁ・・ね、
     これくらいはしておかないと・・王の手前・・(苦笑)」



    <ですが・・今回此処に留まっていたのには
      もう1つ理由がございまして・・>



「ん?もう1つの理由?」



そうおいらがジュンに訪ねると
ショウくんが急に慌てて会話を邪魔しようとした
でもおいらはそんなショウくんの事は放っておいて
さっきの話の続きを聞こうともう一度ジュンの方を見たんだ

すると足を揃え真っ直ぐに立っていたジュンは
慌てているショウくんに向かってビシッとこう言ったんだ・・



    <ショウ様、もう隠す必要などないでしょう?
     全てはサトシ様の為だったのですから・・・>


     !!?
    「ばっ!!あぁぁ~もうバラスなよ~」




    <クックック・・・(笑)>




???
「ん?何?一体何の事?
 おいらの為って・・一体何をしてたの?ショウくん・・」




おいらはジュンの言葉に焦っているショウくんの顔をジッと覗き込んでやる
すると1人で焦っていたショウくんも覚悟を決めたのか
おいらの顔両手でそっと包み込みながら瞳の中をジッと見つめ直すと
潤んでいた眼を細めながら何も隠さず全てを話してくれたんだ・・



    「実は俺、”綿あめ”・・・をね、探していたんだよ?」



「へっ!?”綿あめ”?」



    「うん・・・。だってあの時サトシくん凄く嬉しそうにしてたから・・」



「あの時・・?って・・・?」



    「”ダンスが上手く踊れたから”って
     そのご褒美に東山王子に貰ってたでしょ?」



「え?あぁ~~、あの時?」



    「うん。あの時のサトシくん
     すっごく嬉しそうに笑ってて、めちゃくちゃ幸せそうでさ
     俺思わず東山王子に嫉妬しちゃったんだよね
     あんなに近くで貴方のあの笑顔を見れるなんてさ」



「はい~~??」



    「だ・か・ら~~!」



    <ご自分でサトシ様の好きな”綿あめ”をあげて
     目の前で幸せそうに笑う姿を見たかった・・・>



    「そうそう・・。っておい!俺より先にバラすなよ!!



    <クックック・・・。申し訳ございません
     楽しくてつい喋ってしまいました・・>



    「だ~~っ!!もうっ!!」



「んふふっ♡そうだったの?ショウくん
 もし本当にそうならおいら凄く嬉しいよ?
 嬉しすぎて思わずキスしちゃいそう・・」



    !!!?
    「ホント!」




「うんっラブラブ



    「ジュンが今話したことは全部本当です!
     俺が話そうとしたことを先にジュンが話しただけ・・・
     貴方にたくさんの”綿あめ”をプレゼントしたかったの
     あの笑顔を俺も近くで見たかったから・・」




「ん・・、ありがとうショウくん♪」




    - チュッドキドキ -
 


    「!!!?」



「んふっ音譜



    「・・・・・・」




ショウくんの顔を下から覗き込んでいたおいらは
その時一瞬だけ背伸びをしてみせた
そして一気に近づいた翔くんの柔らかな頬に
小さなキスを1つしてやったんだ


突然のおいらからのキスに大きな瞳を更に大きくした翔くんは
自分の手をそっと頬に添えると耳まで真っ赤にしてしまった
そしておいらの身体をギュっと強く抱きしめてくれたんだ・・




     - ギュッ ー



!?    
「えっ!?ど・・どうしたの?」



    「もう・・本当に貴方って人は・・」



「ん?んふふふっ・・♪
 だってショウくんの気持ちが本当に嬉しかったんだもん
 おいら”綿あめ”なんて無くても平気だよ?
 でもショウくんはずっと傍にいてくれなくちゃ困る」



    「うんうん・・・」



「これからもおいらの傍にいてくれるよね?
 ずっとおいらと仲良くしてくれるよね?」



    「何言ってるの!当たり前じゃない!
     しかも傍にいるのは俺だけじゃないよ?
     俺の側近であるジュンも、そして・・
     マサキ王子とその側近であるカズナリもね・・」



「!!!?」




    「な?そうだろ?マサキ王子、カズナリ・・」



ショウくんが誰もいない筈の階段の上に向かってその名前を呼ぶと
さっきこの屋敷を訪れた時と同じように
少し鼻にかかった声だけが響いて来たと思ったら
ショウくんが現れた時と同じ場所から細長い人影が現れたんだ




    『サトシ王子~~っ音譜
     大丈夫だったみたいだねっ!ひゃひゃひゃ・・』



!!?
「マサキ・・王子?」



    <<本当に無事で何よりでございました、サトシ様>>



「カズナリ・・も?どうして皆ここに居るの?」



    『俺は城に帰る前にもう少しここで遊んで行きたかったから・・ね?カズ?』



     <<はぁ・・、本当に我が主は遊ぶのが大好きで困ります>>



    『いいじゃ~ん、舞踏会の帰り位少しくらい遊んでも・・ねぇ?智王子?』




「え?あ・・んふふっ♪そうだね」




    『ほらほら・・カズナリ見て?サトシ王子も笑ってるよ?』
       


    <<確かに・・こんな時くらいしか遊べませんからね
      城に帰れば嫌という程勉強しないといけませんし・・>>



    『あうあう・・(汗)』




「・・・・(苦笑)」



おいらの前でまるで友達のような口調で会話を楽しんでいるのは
ショウくんの城から次に近い城に住む
マサキ王子とその側近のカズナリだった