こんにちは。東門出です。
パワースポットの紹介です。
いえいえ、パワースポットパワースポットなどではありません。
聖地です。
行ってはいけないパワースポット
行ってはいけないのではなく、パワースポットだー等と言って、
訪れて欲しくない場所です。
それは、沖縄県の斎場御嶽(せーふぁーうたき)。
もとより、斎場御嶽は、パワースポットではありませんし、
部外者が御嶽に行っても得られるパワーやご利益はありません。
じゃあ、斎場御嶽は何の場所か? というと、
王朝時代に国家繁栄と安寧を祈願した祭場です。
聞得大君(きこえおおきみ)を中心に祝女(ノロ)たちが祈りを捧げる場所です。
【参考サイト】
神々と琉球王国最高の聖地・世界文化遺産 斎場御嶽
三角形の通路はニライカナイにつながる道
斎場御嶽のなかに↑の写真のように直角三角形の通路があります。
浦添ようどれにもあります。
崖を利用して、直角三角形の通路をつくります。その通路(トンネル)を抜けると、
どこでもドアのように、夢の理想郷・ニライカナイに行けるという言い伝えがあります。
加えて、斎場御嶽からは、↓下の写真のように神の島・久高島が見えます。
久高島は、アマミキヨが天から降り立った場所と伝えられ、神降り伝説があります。
久高島全体が聖地といわれています。
初めて訪れたのは30年前
斎場御嶽を初めて訪れたのは、30数年前です。
当時私は、琉球大学の学生でして、史学専攻科に在学しておりました。
毎年、4月になると新入生歓迎と学科全体の親睦を深めよう!
ついでに琉球史を学ぼう!という目的で、
沖縄本島の史跡巡りをします。
都合が合えば、考古学の先生が同行してくださり、発掘作業の苦労話などしてくれました。
その当時は、斎場御嶽は世界遺産でも何でもなくて、
王朝時代の拝所(うがんじょ)程度の認識でした。
大学から1時間ほど車を走らせると到着したのですが、
祭事の準備中らしく、ロープが張ってあり、進入禁止になっていました。
進入禁止とともに「男子禁制」の張り紙もありました。
本土の神社仏閣は、「女人禁制」の場所がありますが、
「男子禁制」という場所は少ないと思います。というか、ないのでは? と思います。
なぜ、斎場御嶽が男子禁制なのかというと、
祝女(ノロ)のトップ・聞得大君(きこえおおきみ)は、
琉球国王の女きょうだい(姉・妹)または、皇后が務めるからです。
これは、女きょうだいが男きょうだい(兄・弟)を守るという習慣からです。
国王を国王の姉・妹である内親王・王女が聞得大君を務め、国王を守護する。
ひいては、国王の守護は王国の繁栄と安寧につながる。
聖地を荒らさないで
久高島も、パワースポット、等といって、行ってほしくないところです。
「部外者立入禁止」と書かれてある場所には、近づかない。
誰も見ていないから、と勝手に判断しない。
マナーとルール、沖縄の伝統文化に敬意をもっていただきたい。