1個溜め息をする度に幸せが逃げてく気がして

1個黒い言葉を吐く度に僕は縛られてるような気がして

僕は無理に生きてるのかな

幸せは前を向かなきゃダメなのかな

僕は疲れても愚痴すら言えなくなって

僕は僕の殻から怖くて出れなくなった

そうやって生きてくことで僕は僕を守ってた

それなのに彼女はそんな僕の黒い言葉に傷付いても凛と立ってた

柔(やわら)な彼女のボックスは檻(おり)じゃなくて

マジックボックスなんだ未知の領域になってる

箱の中が謎のまま、彼女は怖いけど笑えるよと言った

私は私が良くわかんないけど

それでも私は良い風が吹けば、それで前を向ける

けど、あなたはあなたのままで誰も彼もに好かれてるの

だから、自分を嫌いになることはないの


溜め息混じりの言葉にならない言葉で僕は何を言えばいいか、わからなくなった

こんな僕が僕で僕らしさでいいって?

僕は僕を認められないし

僕は僕を好きになれないし

そんな僕が好かれることは絶対あり得ない

彼女は首を振って、ちょっと困った顔をして

私は私、あなたはあなた

違うのは当たり前なことで

ただ自分を嫌いにならないで欲しいの


あなたの殻はあなた自身を守る居場所であって

あなたを縛るものではないの

私はあなたのことが好きよ

僕は彼女の言うことが信じられなかった

また困った顔してる笑

私も気付かない内に誰かを傷付けることもあるわ

あなたは私を誇張(こちょう)し過ぎてる

私はそんなに出来た人ではないわ

僕は僕の中の彼女の印象が違うことに気付いてきた

彼女も彼女で何かに苦しむことがあるのだと


けど僕は僕を好きになれないし

彼女が僕を好きなことも信じられないし

この世の中で生きることは辛いと思った

だけど、それでも彼女は凛として自分自身を認めてるように見えて

僕は彼女と同じになれないと思った

好きと言われても嘘だとは思わないけど

話しの流れでただ良い子を演じてるようで段々と嫌いになってく


逆に僕のことを嫌いと言ってくれた方が清々しい気持ちになれる

そうだよな、それだよ

僕が待っていた答えは

僕は捻(ひね)くれてるんだ

こんな僕を好きになるって単なるぼっちへの同情で偽善に過ぎない


その場を立っていかないと僕の気分が少なくとも胸糞悪い

早くこの現状を断たないと僕がもっと僕を嫌いになる

僕は用事があるからと言ってその場を去った

彼女の去り際の顔なんて知るもんか

怒りに震えていた


明(あ)くる日、彼女とたまたま会った

僕は無視をしようと思った

なのに彼女は何もなかったように話し掛けてきた

今度は他愛(たわい)も無い話をしてきた

僕はその話に興味も無いし、彼女自体が好きになれず

用事がまたあると言って、話を遮(さえぎ)って去った


もう会っても話し掛けてこないだろうと思った

わかりやすい嫌味を込めて無視してるから

なのにまた彼女は会うと話し掛けてきた

何事も無かったかのように

此処まで来ると呆れてもものも言えない

適当に話しを聞いてた

適当に終わったところを見極めて、遮(さえぎ)って、去った


また明(あ)くる日も会う度に話し掛けてきた

彼女は突然泣き出して

心が折れますと言った

本当の自分はとっても弱い

だから、あなたのことが私と同じに見えて気になって

だから、あなたには私のようになって欲しくなくて話し掛けてたの

だから、もう話し掛けないね

ウザかったでしょ?

ごめんね

彼女は去った


それ以降、彼女を見ることは無くなった

僕の胸にわだかまりができた

心臓に空いた穴が大きくなっていった

僕は悪い知らせのようなものを感じて

人伝(ひとづて)に彼女のことを聞いてみた

彼女はもう此処には居ないということがわかった

あれが最後の会話となったみたいだ

何だか自分が悪者みたいで胸糞悪い

たけど、何でもっと彼女の話を聞いてやらなかったのかと後悔も生まれてく

別に話を聞くくらい良かったのじゃないか

心の狭さを自分を責めまくった

何だか僕はこのままではいけない気がして

僕を見つめ直してる自分が居る

彼女が何か悪いことをしたか?

彼女が僕を傷つけることをしてたか?

僕はもっと彼女を信じるべきだったのではないか


もう遅いことはわかってた

後悔に苛(さいな)まれる

こんな自分はもっと嫌いだ

彼女のようにもっと誰かを好きになれるようになりたい

僕の殻を破る音がした

僕はまずは彼女を信じることにした

僕は誰かに好かれてることは否定しない

肯定感まではまだ苦しいけど

彼女を思う僕は嫌いじゃ無い様な気もする

この思いを彼女は伝えたかったのか

僕は彼女からもらった思いを受け取った

ありがとう、僕は生まれ変わった気がした