平成が終わりを告げる頃書いた

「平成恋愛事情」の番外編を

 気まぐれに綴っていきます。

 よろしければお付き合い下さい。

 

   

 

前回からの続きです。


「あの、失礼ですけど、
日本から来られた方ですか」

ルーヴル美術館で
突然日本語で声を掛けられ振り向くと
そこには一人の日本人男性が
佇んでいました。


歳の頃は50代前半。
背が高くて引き締まった体に
品の良いカジュアルなファッションを
纏った姿に
一目で引き寄せられました。


「はい、日本から来ました」
とはにかみながら答えると
「やっぱり!僕も日本から来ました」


彼の職業はカメラマンで
フランスには撮影の仕事でやって来て
オフの今日
お気に入りの絵画を見に
ルーヴル美術館を訪れたとのことでした。


「ほら、これがその絵でね、
コローの青いドレスの女、君の目の前の」
 

 

「僕の理想の女性像なんです。
少し似てますね、あなたに」
 
 
斬新なナンパ?だと感心しつつも
嫌悪感はなく
さっきまでジョーのことを思って
ブルーだったのがウソのように
心に晴れ間がさしてくるのを感じました。
 
 
美術館鑑賞は
お互い自分のペースで廻りたいから
いったんここで解散することにして
今宵のディナーをご一緒しませんか
という彼の提案を
すんなり受ける私。
 
 
待ち合わせはどこにしましょうか
という会話の中で
「僕は左岸、サン・シュルピス教会近くに
滞在しています」
という彼の言葉に
とても驚いてしまいました。
 
 
なぜなら、今回の私の宿も
その界隈にあったからです。
 
 
いつもなら右岸に滞在するのに
今回は左岸を選択したのは
運命だったのかもしれない、、、
と感じました。
 
 
つづく、、、。

 

 

 
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