監督:ノア・バームバック
出演: ジェフ・ダニエルズ、ローラ・リニー、ジェス・アイゼンバーグ、オーウェン・クライン
2004年/アメリカ


昨日観た「ライフアクファティック」のアンダーソン監督と共同脚本を書いていた、
ノア・バームバックの監督作品。

物語的にとてもよく練られている映画。
簡単に説明しようとも、
四人の複雑な感情が簡単には語らせないような深い作りになっている。

薄っぺらい話ではない。
自伝らしいので確かにリアリティーがある。
人物の感情描写とそれを原因とする行動描写が怖いほどリアル。



性への関心の強い時期に「母親を女」と意識せざる得ない現実を聞かされる。
次男は、母親のセックスを鮮明に想像してしまう。
以来悪態をつく。

長男は、感情的にならずにこの状況をうまく乗り切ろうとする。
実際、そのように見える。
でも徐々に深い傷が行動をコントロールしていく。
そして、静かに壊れていく。


両親を含め、4人ともがずっと醜態をさらしている。
これでもかと言わんばかりに、
心の中の葛藤や自分の中の問題点を浮き立たせている。

こういうとてもつらい出来事は、
自分の知らなかった知りたくなかった自分が、
嫌が応にも表面に現れ自分をかき乱す。

その先にあるものが分からないから、
この状況はとてもつらいけど、
少なくとも子供達は、
何らかの自分の中での折り合いと答えは見つけたように思う。

その辺りの心が揺れて変化していく様子がとてもうまく、
少し間接的な感じでラストに描かれている。

それまでの直接的な心情表現とは対照的で、
少し分かりづらい分、
映画が終わってもそのシーンを気にし続けることになる。