普段なら、こんな決断はしない。
でも私は流れのまま、彼と下ることにした。
二人が乗ったいかだの行き先よりも、流れにのみ込まれないことを気にしながら。

彼が抱えた気持ちの重さに、いかだが沈まないよう私が守らなければ。

もしかしたら新しい試練の始まりかもしれない。
たとえそれが危険な現実でも、彼の過去も私の今も、そして二人の未来も罪深くはない。

そして、舵がなくても逃げ出す訳にはいかない。


いつもなら、1秒1秒の花占いで過ごす夜🌃✨
その日は彼の胸の上で、うとうととしていた。

すると高校時代の友人が集まっていた。
ゆうことわたし。それに星川君と高橋君。

いつも四人でつるんでいた。
大体は私が騒ぎを起こし、三人が処理に奔走するパターンだった。

声は聞こえなかったけど、楽しそうにみえた。

{なんで楽しかった時間は終わってしまうんだろう?😢}

何故花に、褪せてゆく寂しさが必要なんだろう?

何故物に、壊れてゆく哀しさが必要なんだろう?

何故人に、別れてゆく虚しさが必要なんだろう?

何故無意味なことを、繰り返すのだろうか?
そんな無情に支配されたくなかった。

シャワーを浴びて部屋に戻ると、彼が目を覚ましていた。

『もう時間か?』

いつも彼は眠そうに聞く。

『そうだね。4時半過ぎたから………』
『そうか』

いつも私はこの時間に独りで部屋を出る。

外にいるオウジが、お腹をすかして待っているに違いない。
早く帰って、家で休ませてあげたい。

ここの部屋代は、先に彼に渡して帰るのが、何となく習慣になっていた。
それならば、目覚めることがなくて済む。

『誰かに預けたらどうだ』

『なんだか不安で・・』
『過保護だなぁ~』

『ゴメンね。起こしちゃって』

『いいよ。また逢えば』
『そうだね。じゃあ行くね』

歩き出した私に彼が吐露した。

『俺、少し困ったことになった!』
『えっ👀⁉』

『いつか話す。いつかな………』
『わかった。またね』
『おう😁』


彼は軽く笑みをみせたが、いったいどんな問題なのか分からなかった。

静かに開けた廊下には、腐った欲情の匂いがどんよりむせかえっていた。

今日ここに陽があたっても、長い時間の足跡は消えない。

明人が私にとって、“凶”となる御神籤でも、私は願掛けするだろう。

幸せな絵本が長く続くようにと!


続く