今回の人魚本は、世界文化社から出た「ワンダー名作ランド」というシリーズから、東逸子の挿絵の人魚姫をご紹介します。
「にんぎょひめ」
谷市郎:文 東逸子:画
(世界文化社 2012年7月刊)
刊行年は2012年ですが、Cマークの後に1978と記されているので当時の出版物の文と絵を使っているのかも。
確かに、東逸子の絵は現在よりもかなり古い感じがして若い頃の作品なのかなと思います。
線は少し硬いけれど、人物の表情のクールな美しさは現在の絵に通じていますね。
意識して描いているのかわかりませんが横顔の描写が多くて、姫や王子の端正な顔立ちが印象に残ります。
海の魔女もちょっと怖いけどよく見るとなかなか美形。
裏表紙にある、こういう姿の人魚の子どもは東逸子の他の人魚姫の絵でも見たような。
キューピッドの人魚版? 可愛いです。
1978年に出版された、この絵本があるんだろうか。
あるなら欲しいな~、探そうかな、なんて考えてしまう。
本を減らそうと思うこともあるけれど、この手の欲はきりがないです