演劇・・・「月を抱く人魚 ―雨月物語より―」
世田谷のシアタートラムで上演している「月を抱く人魚 ―雨月物語より―」を観てきました。上田秋成の「雨月物語」を現代劇として脚色した舞台です。日本画家の女性、宮木と絵画モデルの青年、勝四郎。宮木にモデルとして呼ばれた勝四郎は彼女と一夜を共にしますが、翌朝、宮木は忽然と姿を消します。どうしても宮木を忘れられない勝四郎は宮木の部屋を再訪するも、大家に開けてもらった部屋は荒れ果て人が住んでいる形跡はなし。水道や電気すら通っていません。困惑する勝四郎ですが、会った晩に宮木が戯れで勝四郎の背中に描いた背びれは残っていて、落とそうにも消えないのでした。友人の協力を得ながら宮木のいた痕跡を探す中、宮木そっくりの人魚が描かれた扇をきっかけに、絵の作者である高名な日本画家、青頭金子(あおずかねこ)を訪ねることに。琵琶湖の近くに屋敷を構える青頭は使用人と二人で暮らしています。誰にも会わないという青頭でしたが、なんとか離れに泊めてもらえることになった勝四郎と友人二人。謎めいた屋敷で、宮木の行方の手がかりはつかめるのか・・・。勝四郎を中心に、現在と遠い過去が交錯する幻想的な舞台でした。ミステリアスな宮木を演じる南沢奈央さんは透明感があって素敵でした。宮木を一途に想い続ける勝四郎役の岡本圭人さんの演技にも引き込まれました。人魚の描かれた扇、チラッと客席のほうに向くんですが、私の席からはハッキリ見えず。どんな人魚だったのか、気になる・・・。シアタートラムは初めて行きました。三軒茶屋駅近くのビルにある小さな劇場で、舞台との距離が近い分、お芝居の迫力がより感じられます。三軒茶屋駅で降りたのも10年ぶりくらいかも。大きな商業ビルも建っているけど通り沿いに小さな飲食店もたくさんある、街の活気は変わらないなと思いました。