このあいだの月曜日に雑誌「MOE」の40周年記念展のことを書いたので、
今回はMOEのバックナンバーからご紹介します。

1986年に2号に渡ってアンデルセンを特集したうちの後半の号です。
今だったらパート1、2と両方買うのに、
たぶん1のほうは人魚姫の記事が僅かだったのか、またはなかったのか、買っていません。
当時は学生だった私、雑誌に500円は大きな出費でなるべく抑えたかったんでしょう、
今考えるとセコいけど。

この号は海外の古い絵本の人魚姫の絵がいくつも載っています。




左側の、エディ・J・アンドルーズの描いた人魚姫はいかにも昔の絵本の絵という趣で、
可愛らしくて好きです。



まだネットもなかった時代、
海外の絵本やイラストレーターのことをほとんど知らなかった私にとって、
MOEは貴重な情報源でした。





この時期のMOEは永田萌のエッセイ「物語のなかの娘たち」を連載していて、
この号はアンデルセンの人魚姫について書かれています。
この連載をまとめた本については以前に当ブログでご紹介しました。
実は今回雑誌を読み返して、人魚姫の回がこの号に載っていたのだと気付いた私。
「物語のなかの…」の本を読んでも当時の連載のことを思い出せなかったんですよね~、
どんだけ忘れっぽいんだか(-_-;)




ところでMOEにはイラストコンテストというコーナーがあり、
毎号、応募者の中から優れた作品が佳作として掲載されていました。
当時の応募者を見ると、現在活躍中のイラストレーターのお名前が多数あります。
この号ではこみねゆらの作品が載っていて、選者の村上勉も高く評価していました。
そういえばこのコンテストでは毎回、絵の主題にする課題の詩が与えられるのですが、
谷山浩子の歌の歌詞もいくつか課題になっていました。
「ガラスの子馬」などがあったような。
そういうことも、MOEを読む楽しみのひとつでした。




「MOE1986年7月号  アンデルセンの愛と夢  Part2」
(偕成社  1986年6月発行)


東逸子の表紙絵はいつも惚れ惚れする美しさ。






この号ではスウェーデンの画家カール・ラーションの特集も良かったです。