夏休みが明けると、「りん」に会えるあの講義には、なるべく出席した
いつも、前の席に居るはずの彼女を探してた
講義が終わると教室の出口で彼女を待ち
会話するということが続きようやく
二人の距離が縮まってきた
一緒に学食行ったり、学食が混んでると
少し離れた通称「まるさん食堂」へ行ったり
なんで「まるさん食堂」と言うかと
なんでか知らない・・・・・
先輩から後輩へ受け継がれた名前
しかも、客の80%が男子学生
残りの20%女子は
「まるさん好きの彼氏に連れて来られた彼女たち」だった
味よし、ボリュームよし、しかも、安い!!
学生の味方「まるさん食堂」
話は戻って
マジメな「りん」は講義をサボることが無く
そんな彼女を連れ出して、近くの喫茶店に行ったり
パチンコに連れて行ったり
「今日は課外授業だ~!!」と言って
全ての講義をサボリ、一日中ドライブすることもあった
その頃には、自分は二年ということも
カミングアウトしていて
どの講義が楽に単位取れるのか
どの教授がうっとしいのかをレクチャーしたこともあった
「でも、奮さん単位落としてるから、アテにならんからね~」
どうやら、昔からアテにならないのは変わってないらしい
そして、「りん」に告白したのは
コスモスが散り始めた頃だった
コスモスが両脇に咲いている
3キロほどの道を二人で歩く
散り始めたコスモスだったから
あまり人はいなかった
よし!!と決心し立ち止まる
「りんちゃんが好きやけん彼女になって下さい!!」
ドキドキだった
断られた後のことを考えると
今のままの関係の方がいいのかなと思ったり
でも、このままじゃ
他のオトコに「りん」がとられるかもと思うと
眠れない夜もあった
告白すると「りん」は、むずかしい顔をした・・・・
「私は、奮さんが思うような女じゃないよ
奮さんは、優しいし、イイ人だから、もっとイイ女の人いるよ」
「でも、オレは、りんちゃんが好きとよ。会った時から好きとよ。
りんちゃんがどんな女でも、オレはりんちゃんが好きとよ。
今は、りんちゃんの良いとこしか見えてないけど
悪いとこも全部含めて好きになるけん!!付き合ってください」
この時点でもうスッキリしていた
自分の想いは、全て伝えた達成感があった
すぐだったのか、少し間があったのかは覚えてない・・・・・・
「ありがとう。私も好きやった」
顔を真っ赤しにした「りん」は、そう言って
手をギュッと握りしめてきた
オレ達は、ハニカミながら、駐車場へ歩き出した
そして、車に戻ると「りん」を抱き寄せてキスした
「ずっとこうしたかった」
そう言うと
「うん、知っとったよ」
やっぱり赤い顔をしてた
今でも、初めて「りん」を抱きしめた時の
華奢で今にも折れてしまいそうな体の感覚を覚えてる
そして、オレは「りん」と付き合い始めることになる
幸せの始まりと思ってた・・・・・
「私は、奮さんが思うような女じゃないよ」
その言葉の意味を知った時
忘れることが出来ない辛さと苦しみを
涙ってこんなに出るんだってことを
初めて知ることになった・・・・・・
ばいびー

