今年の真剣乱舞祭の大千秋楽を東京に観に行ったとき、荒木宏文くん主演の「漆黒天～終の語り～」という映画を観ました。
今回の「舞台漆黒天～始の語り～」はその前日譚となります。
双子として生まれたが互いの存在を知らず、全く違う運命を歩んでいた二人の人生が重なる。
陰の人生を歩む旭(く)太郎
陽の人生を歩む陽之介
その双子の兄弟を荒木宏文くんが一人二役で演じる。
一人で演じているので、当然ながらどっちがどっちかの見分けがつきません。
どちらかがどちらかのふりをしている、変装している場合もあるし。
映画で先に物語の結論を観ているので、その前日潭を後から舞台で観るというのは、結末がわかっているだけにどうなんだろう？ストーリーの膨らみや新たな面白みはあるのかな？と思っていましたが、いや～、とんでもない私の思い違い。
めっちゃくちゃ面白かった～。
映画の方でも最後に生き残ったのはいったいどっちだったのかがわからなかったのだけれど、それがさらにわからなくなる。
「陰」なのか「陽」なのか。
「裏」なのか「表」なのか。
「悪」なのか「善」なのか。
まるで一人の人間の裏の顔と表の顔を見ているようで。
ひとりの人のなかにフツーに存在する二面性を描いているようでもあって。
双子の話は珍しくはないけれど。入れ替わる話とかよくありますが。
でも今回のような、どちらがどちらなのか観れば観るほどわからなくなるというのは、今までに見たことがない展開だったなあ。
漫画の呪術廻戦で「一卵性双生児は呪術では同一人物とみなされる」というのがあったけど、それを思い出したり。
明確な答えがない。
映画の結末も、結末だと思ったけれどまだ終わっていないのかも。
ストーリーの面白さ、演出の見事さもありますが、演技もすごく熱が入ってたと思う。
殺陣の迫力がすごい。
立ち上がりの陽之介こと荒木くんと蔵近こと梅津くんの剣術試合の場面、めっちゃ凄かった。
梅津瑞樹、松田凌、橋本祥平という2.5次元ではお馴染み、主役級の役者さんたちを見るのも楽しみだった。
梅津くんは刀ステの山姥切長義で初めて観て、この前の綺伝も拝見しましたが、彼はホント上手いなあ。
松田凌くんの刀ステの加州清光、めっちゃくちゃ可愛くて色っぽくて好きなんだよな。
今回は全然違うタイプの役。同一人物が演じているとは思えない。
そして、橋本祥平くんといえば薄桜鬼の斎藤一。もう7年前か～。なつかしい。
殺陣も演技もすっごく上手くなってて。
あ、彼はそういえば刀ステの貞ちゃんもやってたね。
そしてもう一人、ビックリな子が出てた。
加藤大吾くん。
最初気が付かなかった。
刀ミュの山姥切国広ですよ。
今年の春の江水散花雪で何度も観たまんばちゃん。
陰間の千蛇の役だったんだけど、いや～、印象がガラッと変わったわ～。
あのときはそんなに身体が大きくないと思っていたんだけど、それは有澤くんのような高身長オバケプロポーションが傍にいたからか～。
えらく大柄な陰間だな～と思った。でかいわ、この子。
そして、江水散花雪のときは、歌はすごく上手いけど演技はまあまあだななんて(失礼‼)思っていたんですが、え、いったいどうしたの？何があった？
めっちゃ演技よかったよ～‼
江水散花雪のあと、何があったの？？？
一皮むけてたわ～。
すごいわ～、ホント、若いってすごい。何？この急激な成長角度
荒木くんは言わずもがな。間違いない。良かったです。
立ち姿から好きなので。眼福です。
声そのものも好き。耳が幸せ。
舞台は二回観て、二回ともアフタートークがあったのですが、それが二回ともすごく面白くて、そして結構内容も濃くて。
アフタートークって形だけで決まりきったあいさつ程度でたいして面白くない、たいして話してくれなくて期待はずれなことが多い気がするんだけど、そこはやっぱ荒木くんだな。
彼の話はしっかり内容があってすごく面白いし、その場をうまく回してみんなが話しやすいような雰囲気とか内容に持って行ってくれるので、ほかの役者さんからもいろいろ面白い話が聞けてすごく良かったです。
以前、荒木くんがAmebaで書いてたブログが私は大好きだった。
忙しくてやめてしまわれて残念だったけど。
荒木くんは憑依型なのかなとずっと思っていたけど、違うんだね。
むしろものすごく客観的に自分のやる役を見てるんだ……。
梅津くんのすごく真面目なようでちょっとナナメにすっとぼけてる感じも彼らしいトーク内容で面白かった。
アフタートークがあんまりよかったので、いつかまた荒木くんのファンミーティングとかあったら行ってみたいなあ、もっと彼の話を聞きたいなあと思いました。
さて、今日はこれから双騎を観に行ってきます。
鶴丸と伽羅ちゃんもちろん楽しみですが、映画漆黒天に出演されてた唐橋充さんも出演されるので楽しみです。
あ、光る棒、持って行かないと～。