多様性が失われていくのは残念だな…。 | 雪の上に照れる月夜に梅の花

雪の上に照れる月夜に梅の花

雪月花の時 最も君を想う…土方歳三、新選組、薄桜鬼大好き

おもち食べた? ブログネタ:おもち食べた? 参加中
本文はここから

年の一番初めにいただくおもちといえば…お雑煮ですね。

奈良のお雑煮は…煮た丸餅、白味噌の仕立て。
そして…そのお餅に…きなこをつけて食べる。
………らしいです。

「らしいです」…というのは、実は私はその「奈良風お雑煮」を食べたことがありません。

うちは本家は奈良ネイティブ(?)なんですけどね。

分家…といってもだいぶ前に分かれたので、どちらかというと大阪の商家の風習が強いようです。

私の実家では、2種類のお雑煮が作られます。お餅は丸餅です。

一日目は、白味噌仕立て。
雑煮大根という直径1㎝くらいの細くて小さな大根と、金時にんじんの薄切り、小芋、豆腐が入ります。
雑煮大根もにんじんも、そのまま薄切りにし、小芋も切り口が円になるように切って入れます。
「すべてが丸く納まりますように」とか、円満にという願いを込めてのようです。

二日目は、おすましです。
具は水菜のみ。

これは、どうも大阪の船場の風習のようです。
確かに、実家は大阪のミナミでずっと商売をしてきたうちなので。

私のおばあちゃんが、生粋の大阪人なうえ、たいそう料理の上手な人でした。
家が奈良、店は大阪で、私の父母は仕事で忙しく、
同居していたおばあちゃんが家事一切をしていました。
お料理が上手なおばあちゃんは、なんでも作ってくれたな…。
私たち孫の好みにあわせて、シチューとかグラタンとか。ハンバーグもボルシチもコロッケも。
全部手作りで作ってくれました。
もちろん、お節も全部手作り。あ、かまぼこ以外ね。

なんか、なつかしいな…。


お節も昔は好きじゃなかったけど。
お節って日本酒に合いますよねぇ♪


ところで、オットは尾張名古屋出身でして。
でも、私、名古屋のお雑煮、食べたことがないんです。
どうも、オットのお父さんがお餅が嫌いだったらしく。
お雑煮もお節も食べなかったらしい。
そして、オットも嫌いだったみたい。

だからかな?お正月に名古屋に行っても、お雑煮もお節も出てきません。

変わったおうちだと思います…。

確かに、結婚して初めてのお正月…。
がんばって、おばあちゃんのしていたこと思い出して、お節や関西風のお雑煮作ったけど、
(だって、名古屋のお雑煮のこと聞いても『知らない』っていうんだもの)
「お節もお雑煮もお餅も嫌い」と言われて、落ち込みました…。
それでもめげずに細々と作り続けた私…。
奈良に越してきてからは、お節はうちの実家で多めに作ってもらって、私は楽していますが。
その甲斐あってか、今は食べます。おいしいって。
お雑煮、おかわりもするし。



でも、去年くらいからかなぁ。
その土地らしいお正月を迎えるグッズが、年末にあんまり売っていなくなりました。

ちょっと前まで、年末はきなこが山ほどスーパーに並んでいたのに。
今年はほとんど見ませんでした。
水菜も品薄。

今年困ったのは、締め飾りの品薄。
締め飾りを家の前に飾っているところの少なさ…。
わかるんですけどね。処分に困るというか…。

だから締め飾りも、毎年繰り返し使えるものが主流になりつつあるみたい。
昔ながらの、松の内が終わったら、とんどで焼くというのは、処分に困る代物のようで。


で、今年の流行は門松かな…。
正確に言うと、門松風フラワーアレンジメント。




時代は変わる。
お正月も変わる。


生物の多様性が失われていくのと同じで、
文化の多様性も失われるのは、ちょっと寂しいですね。