扉の向こうへ 未来編 2 | 蒼のエルフの庭

蒼のエルフの庭

蒼の方への愛を叫んでおります
主に腐小説中心の妄想部屋でございます
ご理解いただける方のみお入りください
(男性の方のご入室はお断りいたします)

森の美術館のカフェテラス

珈琲を淹れたのはMaster

(勿論、豆屋の珈琲豆です)

中に足を踏み入れると

部屋中にコーヒーの香りが漂っていた

 

「Master、参加者の皆様を

 ご案内してきました」

 

「テーブルに

 名前を書いた袋が置いてあるから

 そこに座って貰って」

 

智君と翔さんが参加者の皆様を

名前が書かれた席に案内した

直ぐにMasterが珈琲を配り

全員に配した後

話を始める

 

「未来旅行にご参加の皆様

 今回の旅行について

 注意点をお話します

 まずは淹れたての珈琲をお飲みください」

 

智君と翔さんの珈琲も用意されているので

カップが置かれた席に座り

Masterの話を聞いた

 

「皆様がこれから行く場所は

 この時代ではなく未来になります

 数百年先と思ってください

 一泊二日の旅になります

 宿泊先は松岡邸かな?

 

 携帯を持って行っても

 役に立たないので

 お預かりはしません

 写真に関しては

 撮っても構わないかな

 向こうで待ってる案内人の

 指示に従ってください

 一つだけ、未来の物は

 持ち帰れない

 それだけは忘れないように」

 

「Master、その袋には何が入ってるの?」

 

かなり大きめの手提げ袋

何が入ってるのか気になる

参加者も気になっているだろうと

智君が聞いてくれた

 

「向こうで使う物だけど

 入ってる物は内緒

 着いてから見てください

 それらは持ち帰れます

 置いてきても問題はないかな」

 

旅の思い出になる物だから

たぶん誰も置いてこないかな ・・・

 

「ここから扉を抜けると

 森の小さな美術館に着くの?」

 

今度は翔さんが疑問を口にする

 

「ああ、同じ場所に着く

 扉はテラスに出現するから

 向こうのテラスに着くよ

 珈琲を飲み終わった頃に出現する

 そうだ、こっちの戻る時間は

 扉を潜った時間よりも

 10分ほどタイムラグが出るから

 そこだけは御承知ください

 質問は向こうのスタッフに聞いて

 俺たちは送りだすだけなんだ」

 

向こうで何をするのかは

未来の彼らに丸投げ

 

珈琲を飲み終わっても

中々扉が出現しない

cafeに居る参加者が不安な表情になった頃

 

エントランスに人影が ・・・

 

「誰か来たみたい ・・・」

 

智君が気が付いて席を立つ

 

「てんとう虫の君はエントランスに

 物書き君は皆さんを案内して」

 

キョトンとした表情の翔さん

Masterの視線の先に扉が有るのを見て

納得顔で参加者の案内の為に立ち上がる

 

「皆さん、紙袋をお忘れなく

 Masterの後に続いてください」

 

Masterは先に扉に向かって歩いていく

 

「そこに居るMaster

 俺の声が聴こえる?」

 

『ああ、聴こえてるよ』

 

扉が繋がったことを確認

 

『彼は来た?』

 

未来のマスターが確認する

 

「来たよ」

 

『了解』

 

その言葉の後

蒼い扉は眩い光に包まれる

 

「参加者の皆さん

 扉が繋がりましたので

 未来ツアーに出発してください」

 

笑顔で扉を開けると

扉の向こうは眩い光で何も見えない

 

「本当に繋がってる?」

 

翔さんが不安げな顔をするけど

 

「繋がってるよ」

  

Masterは笑顔で

扉をくぐる様に促す

 

一人ずつ蒼の扉の耀の中に

吸い込まれていく

 

「楽しい旅を

 いってらっしゃい」

 

最後の一人が入ったらすぐ

眩い光は収まり

そのまま扉は消えた

 

 

 

 

 

 

<続きます>