次の日の午後、
俺と横山で事務所へ向かう。
事務所の前に車を付け
降りたと同時にヤスが駆け寄り
俺の目の前ですぐに土下座をした。
渋「やっと現れたか。
まぁ、お前がこのまま逃げると
思てなかったけどな。」
顔が地面に擦れるくらいの
土下座をしたまま黙ってた。
渋「あの女と一緒か?」
ヤス「はい‥」
渋「で、どうしたいんや?」
ヤス「俺は‥どうなっても構いません 。
せやから、あの女だけは
見逃してやってください。」
渋「ヤス、
お前もえらい 一丁前なこと言うように
なったな。」
ヤスの胸ぐらを掴み
持ち上げるようにして立たせた。
渋「ほな、思う存分やらせてもらおか ‥」
その時やった。
遠くのほうから走ってくる男。
あれ‥あの男どっかで‥
太陽の光が反射してその男の手元が光った。
‥ナイフ?
あ‥3年前‥
ヤスとやり合うて
その後、俺がサツにつき出して‥
じゃあ、狙いは‥
すると凄い勢いで突き飛ばされ
視線を戻したときには
ヤスは自分の脇腹を押さえながら
顔を歪めてた。
渋「どけっ!!!」
すぐにその男を離し
崩れ落ちていく体を抱きかかえる。
渋「おい、ヤスっ!大丈夫かっ!
横山、救急車!!!」
俺の服がヤスの血で染まっていく‥。
ヤス「‥さいごに‥恩返しができ‥て
よかっ‥たですわ‥」
渋「なに言うてんねん!!」
脇腹を押さえ流れ出す血を
必死で止めようとするも
ヤスの意識は徐々に
遠退いていった‥。