こんばんは、ヘチマです。
やめた、やめた、やめました。
何をやめたって、持ち帰った仕事を家でするのを。
だって、もうこれを読んだら何も手につかなくなったんですよ。
読む前に仕事を片づけなかった私は負け組ですよ。
明日やばくても、明日の自分がしんどい思いをしても、それでも。
もう少しだけ、この物語の余韻に浸っていたいのです。
『犠牲獣ー名も無き<対の神>ー』桑原水菜
b-BOYフェニックス14 リブレ出版 2008年
※フェニックスは漫画のアンソロですが、この作品は小説です。
サクがメインだった小bと変わり、こちらはバフラム視点の7日間。
だいぶん描写が露骨になってしまったので、一部伏字にしてみましたが、
あんまり効果なしです。18歳未満の方はご注意ください。
今さらながら配慮して、ちょっと長めにスクロール。
もうちょっと!
ラストスパート!
お疲れさまでした↓
バフラムは幼少のころ、小さな神殿の奥で、
光と闇を表す<対の神>のレリーフを見てから、
自分にも対の存在がどこかにいるのだろうか、
と思いながら少年期を過ごしてきた。
その思いは戦を重ねるごとに忘れていってしまうが、
その思いを思い出させたのが、
「聖なる心臓」に選ばれたサクだった。
移し身の儀式は第4夜に突入。
なんというか、バフラムの淫蕩さや、サクが快楽にとろけていく様が
ねちっこく丁寧に描かれていて、まるでSM文学のよう。
SM耐久力がない私には、たまらんですわ。
ホラー映画をちらちら横目で見るような、
見たくないけど、でも見ちゃうっていう感じに似てる。
読むのがきついけど、読めば引き込まれる。
甘美な毒のような文章。
サクの歯をなぞりながら、「いっそ全部へし折ってやるか」と言ってみたり、
サクに木の実ぐつわ(口の拘束具)をつけたり。
「…また勃たせてしまったのか。仕方のないやつだな。これで何度目だ」
とか言葉でなぶってみたり。
口がふさがれ、答えられないサクの姿態を観察しながら、
サクのからだを開いていくバフラム。
バフラムに復讐するという熱い思いを胸に抱くサクは、
バフラムにとって油断できない危険な生贄。
だからこそ、その交わりは危なくてドキドキする。
死と隣り合わせの、熱い交わり。
このころにはもうバフラムの心が乱れ始めていた。
日中の他の儀式の最中も、頭をよぎるのはサクのことばかり。
バフラムはサクとの交わりを待ち遠しく感じるようになる。
一方、サクもバフラムとの交わりを思い出し、ひとりでもにょもにょ。
互いの心を知らず、互いに求めあう2人。
もにょもにょしならが、サクは思う。
『いっそ声に出して叫べたら楽なのに。』
「…はやく…ほしい…ッ」
ちなみに例年の例祭では夜半には宮殿へ戻っていたバフラム。
しかしこの12年に一度の大祭では、日の出の儀式が始まる時間まで
ずっとサクと移し身の儀を行っているバフラム。
何時間も、何時間も、ボディトークを繰り広げているわけです。
そして第5夜はねっとり。
さらにはげしくなるバフラムの行為。
サクの聖なる泉に差し込んだまま、玉座に座り、
文字を描くように腰をうごめかすバフラム。
「…わかるか、サク・トゥーク。おまえの中に私の名を刻んだぞ…」
ぎゃ~いやらしい~。
エロシーンは盛りだくさんだけど、
不覚にもここに一番萌えてしまった。
想像してください。
玉座!に座りながら、サクを上にのせ、ですよ。
しかもサクは手首をしばられ、木の実ぐつわをされた状態。
国で一番位の高い王に、一番位の低い捕虜奴隷に身を落としたサクが
玉座の上で貫かれ、一番尊い王の名を与えられる。
この瞬間、立場なんて存在しません。
そこにあるのは愛!ほしいという激しい思いだけなのです。
しかし、サクの中に名前を刻むって、すごいわ…。
サクへのものすごい独占欲を感じます。
サクはバフラムのもの。
自分の持ち物には名前を書くものですからね。
もうバフラムをいやらキングに認定したいと思います。
第5夜の儀式後、眠るサクに添い寝しながら、寝顔を見つめるバフラム。
2日後には生贄として、サクを神々にささげなければいけない。
『手放したくない』
このままいつまでも手元に置いて、夜ごとに交わり、
共に眠りにつくことができたら、どれだけいいか。
そんな思いがバフラムの胸を焦がす。
サクという存在が自分の心を潤しているのを自覚し、
悩めるバフラムは、神々を滅ぼしてやる、という禁忌なことを考えてしまったり。
『私は、見つけたのかもしれぬ』
幼き頃に夢見た、対の神を。その名はサク。
しかし、2人に訪れるのは過酷な運命だった。
バフラムの覚悟はできている。
生贄は捧げなければならぬ。人間のために、唯一の太陽を動かすために。
しかしサクの代わりなどおらぬ。サクを神に引き渡して生きるくらいならば。
この身を灼けばいい。太陽。
だが、闇の底で結ばれてしまった絆は、神にも断てない。
神殿の奥で眠る<対の神>のように。
そして、最後の夜が訪れる。
終わり。バフラム視点はあと1日のところでエンドなのです。
この後は「犠牲獣ー五番目の太陽ー」のラストシーンへつながるのです。
とにもかくにも、泣けまする。
ここまでバフラムはサクを思っていたのか。
その心の移り変わりをたどるにつれて、
どんどんバフラムが素敵王になっていきます。
SM文学ちっくなところもありますが、基本は純愛です。
好きな人とずっと一緒にいたい。
そんな灯火のような願いがはかなく消え去っていく。
こんなに思い合っている2人なのに、運命とはとかく無情なもの。
<対の神>に思いを重ねるバフラムが滂沱の涙を誘います。
ページ数は「五番目の太陽」よりも少ないけど、なにこの、
一年間大河ドラマを欠かさずに見終わった時のような充足感。
なんとなく、2人の人生を見守りきったような気がします。
いい話でした。
こういうひとつの作品のスピンオフ(っていうのかなこの場合も)は
好きなんですよね。その物語に幅が出るというか、
曖昧だった形がはっきりするというか。
漫画では結構多いと思いますが、小説ではまだ少ないように思います。
もっと小説でも視点変更やスピンオフ出たらいいなあと思いつつ。
かしこ。
やめた、やめた、やめました。
何をやめたって、持ち帰った仕事を家でするのを。
だって、もうこれを読んだら何も手につかなくなったんですよ。
読む前に仕事を片づけなかった私は負け組ですよ。
明日やばくても、明日の自分がしんどい思いをしても、それでも。
もう少しだけ、この物語の余韻に浸っていたいのです。
『犠牲獣ー名も無き<対の神>ー』桑原水菜
b-BOYフェニックス14 リブレ出版 2008年
※フェニックスは漫画のアンソロですが、この作品は小説です。
サクがメインだった小bと変わり、こちらはバフラム視点の7日間。
だいぶん描写が露骨になってしまったので、一部伏字にしてみましたが、
あんまり効果なしです。18歳未満の方はご注意ください。
今さらながら配慮して、ちょっと長めにスクロール。
もうちょっと!
ラストスパート!
お疲れさまでした↓
バフラムは幼少のころ、小さな神殿の奥で、
光と闇を表す<対の神>のレリーフを見てから、
自分にも対の存在がどこかにいるのだろうか、
と思いながら少年期を過ごしてきた。
その思いは戦を重ねるごとに忘れていってしまうが、
その思いを思い出させたのが、
「聖なる心臓」に選ばれたサクだった。
移し身の儀式は第4夜に突入。
なんというか、バフラムの淫蕩さや、サクが快楽にとろけていく様が
ねちっこく丁寧に描かれていて、まるでSM文学のよう。
SM耐久力がない私には、たまらんですわ。
ホラー映画をちらちら横目で見るような、
見たくないけど、でも見ちゃうっていう感じに似てる。
読むのがきついけど、読めば引き込まれる。
甘美な毒のような文章。
サクの歯をなぞりながら、「いっそ全部へし折ってやるか」と言ってみたり、
サクに木の実ぐつわ(口の拘束具)をつけたり。
「…また勃たせてしまったのか。仕方のないやつだな。これで何度目だ」
とか言葉でなぶってみたり。
口がふさがれ、答えられないサクの姿態を観察しながら、
サクのからだを開いていくバフラム。
バフラムに復讐するという熱い思いを胸に抱くサクは、
バフラムにとって油断できない危険な生贄。
だからこそ、その交わりは危なくてドキドキする。
死と隣り合わせの、熱い交わり。
このころにはもうバフラムの心が乱れ始めていた。
日中の他の儀式の最中も、頭をよぎるのはサクのことばかり。
バフラムはサクとの交わりを待ち遠しく感じるようになる。
一方、サクもバフラムとの交わりを思い出し、ひとりでもにょもにょ。
互いの心を知らず、互いに求めあう2人。
もにょもにょしならが、サクは思う。
『いっそ声に出して叫べたら楽なのに。』
「…はやく…ほしい…ッ」
ちなみに例年の例祭では夜半には宮殿へ戻っていたバフラム。
しかしこの12年に一度の大祭では、日の出の儀式が始まる時間まで
ずっとサクと移し身の儀を行っているバフラム。
何時間も、何時間も、ボディトークを繰り広げているわけです。
そして第5夜はねっとり。
さらにはげしくなるバフラムの行為。
サクの聖なる泉に差し込んだまま、玉座に座り、
文字を描くように腰をうごめかすバフラム。
「…わかるか、サク・トゥーク。おまえの中に私の名を刻んだぞ…」
ぎゃ~いやらしい~。
エロシーンは盛りだくさんだけど、
不覚にもここに一番萌えてしまった。
想像してください。
玉座!に座りながら、サクを上にのせ、ですよ。
しかもサクは手首をしばられ、木の実ぐつわをされた状態。
国で一番位の高い王に、一番位の低い捕虜奴隷に身を落としたサクが
玉座の上で貫かれ、一番尊い王の名を与えられる。
この瞬間、立場なんて存在しません。
そこにあるのは愛!ほしいという激しい思いだけなのです。
しかし、サクの中に名前を刻むって、すごいわ…。
サクへのものすごい独占欲を感じます。
サクはバフラムのもの。
自分の持ち物には名前を書くものですからね。
もうバフラムをいやらキングに認定したいと思います。
第5夜の儀式後、眠るサクに添い寝しながら、寝顔を見つめるバフラム。
2日後には生贄として、サクを神々にささげなければいけない。
『手放したくない』
このままいつまでも手元に置いて、夜ごとに交わり、
共に眠りにつくことができたら、どれだけいいか。
そんな思いがバフラムの胸を焦がす。
サクという存在が自分の心を潤しているのを自覚し、
悩めるバフラムは、神々を滅ぼしてやる、という禁忌なことを考えてしまったり。
『私は、見つけたのかもしれぬ』
幼き頃に夢見た、対の神を。その名はサク。
しかし、2人に訪れるのは過酷な運命だった。
バフラムの覚悟はできている。
生贄は捧げなければならぬ。人間のために、唯一の太陽を動かすために。
しかしサクの代わりなどおらぬ。サクを神に引き渡して生きるくらいならば。
この身を灼けばいい。太陽。
だが、闇の底で結ばれてしまった絆は、神にも断てない。
神殿の奥で眠る<対の神>のように。
そして、最後の夜が訪れる。
終わり。バフラム視点はあと1日のところでエンドなのです。
この後は「犠牲獣ー五番目の太陽ー」のラストシーンへつながるのです。
とにもかくにも、泣けまする。
ここまでバフラムはサクを思っていたのか。
その心の移り変わりをたどるにつれて、
どんどんバフラムが素敵王になっていきます。
SM文学ちっくなところもありますが、基本は純愛です。
好きな人とずっと一緒にいたい。
そんな灯火のような願いがはかなく消え去っていく。
こんなに思い合っている2人なのに、運命とはとかく無情なもの。
<対の神>に思いを重ねるバフラムが滂沱の涙を誘います。
ページ数は「五番目の太陽」よりも少ないけど、なにこの、
一年間大河ドラマを欠かさずに見終わった時のような充足感。
なんとなく、2人の人生を見守りきったような気がします。
いい話でした。
こういうひとつの作品のスピンオフ(っていうのかなこの場合も)は
好きなんですよね。その物語に幅が出るというか、
曖昧だった形がはっきりするというか。
漫画では結構多いと思いますが、小説ではまだ少ないように思います。
もっと小説でも視点変更やスピンオフ出たらいいなあと思いつつ。
かしこ。