またもや夕暮れ時にこんにちは、ヘチマです。
おおりったんも復活したようで、よかあんばいですね。

ところで最近買った小説の中で、個人的にメガヒット作がきましたよ~。
萌えはしません。ただ、話の「設定」がすんばらしい!
こんなにすごい話をかける人やったとは思わんかった。

『銀盤を駆けぬけて』春原いずみ ill:須賀邦彦 徳間書店キャラ文庫 2008年




これ、舞台は「フィギュアスケート」です!!!

すみません、私、フィギュア大スキーでして…。
今はもう引退してしまった某男子シングル選手のファンで、
昔はよく長野、京都、東京と大会やイベントに遠征していました(小声…)。
社会人になってからはだいぶ足も遠のきましたが(引退しちゃったのもあるけど)、年末年始にある競技会やイベントには今も行ってます(スキー仲間のりったんと…)。

とにかくBLでフィギュアの話は珍しい。
前に某雑誌でカメラマン×選手の話読んだことあったけど、
それ以外は全然見かけなかったから、書くの難しいのかな~とか思ってました。
つーことで、この作品はまさしく設定買い!
なので萌えはなくても十分楽しめました。

世界大会では常に2位に甘んじていた男子シングル選手・妹尾優希は、
気力十分でのぞんだ世界選手権大会で、
史上まれにみる大怪我を負ってしまう。
それから1年半。
復帰は絶望的だと言われた優希だったが、リンクに戻ってくる。
その優希のコーチについたのが、元アイスダンスの選手・水澄雅興。
水澄は、優希は基礎のコンパルソリができていないことを見抜き、
一からスケートの基礎をたたきこむ。
優希は何度も反発しながらも、熱心に指導し、
一生懸命に優希のことを思う水澄を慕うようになっていく。

読みどころは、
優希がフィギュアスケートに真剣に取り組み、成長していく過程。
水澄の指導内容、こまかな規定、ショート、フリーのプログラム構成とか、
これは綿密に調べて精通してないと書けない内容やと思う。
フィギュアのこと全然知らなくてもわかりやすいし、
フィギュア世界の仕組みとか、練習内容とか、すっごくリアル。
読んでて、へ~とか思うところも多々あった。
半分くらいまではフィギュア師弟物語か、
っていうほどBLの雰囲気はなしだけども。

水澄は優希のことを昔から大切に思っており、2人はくっつくんやけど、
実は水澄はジュニアの時は男子シングル選手で、
フィギュアコーチだった優希の父の最後の教え子だったんです。
水澄のジュニア世界大会に同行した時に
コーチは交通事故に遭って逝ってしまい、
それを機に水澄はアイスダンスに転向していたんです。
故人の父と比べられることを嫌っていた優希は、その事実を知り、
水澄を避けるようになる。
そして、世界選手権に出場することになった優希だが、
自分の大怪我の元になった選手と再会し、調子をくずしてしまう。
そんな時電話で水澄の声を聞き、気力を取り戻す。
そして、優勝!
会場にこっそりきていた水澄と熱い一夜を過ごすのです。

元気で小生意気な優希(受)と
繊細な美男子ながらも内に情熱を秘めた水澄(攻)の
フィギュアスケート・師弟ラブ。
設定的にはたいへん面白い作品に仕上がってます。

ただね~2人がくっつくのが急すぎる気がしました。
え、いつのまに師弟愛→恋愛になってたの?
からだつなげるの早すぎない(中盤で初エッチ)?
初エッチはやっぱ最後にもってきたほうがもっと盛り上がった気がするなあ。
優勝&初エッチってのが個人的には萌えるんだけども。
でも、水澄が敬語攻めなのはなかなか良かった。

全体的に劇画チックな感じの作品でした。
これ一作でフィギュアスケートについて詳しくなれるし、
なんかお買い得な感じです。

スポーツものはやっぱ成長過程が楽しいですね。
挫折した過去を乗り越え、
いろんな経験をつんで大人になっていくってのが素敵。
またフィギュアものが読みたいもんです。