こんばんは、ヘチマです。
ここのところ、下の鳥ちゃん同様、当たりBLがなく、
書評も気がつけば1か月ご無沙汰しておりました。
(「アイツの大本命」はヒットでしたが)
ところで今、ひとり中村春菊ブームまっただ中です。
今まで歴史ものしか読んだことがなかったんやけど、
なんとなくアニメ「純情ロマンチカ」を見て、
「ふむ、面白いなぁ」と思い、原作を大人買いし、
「ふむふむ、テンポがいいなぁ」と思いつつも、
そんなに萌えど真ん中ってわけじゃなかった。
でもこないだなんとなく新刊を買ったら、きましたきました、ヒットが!
久々に書評させるほどの活力を与えたのが、こちら↓
『世界一初恋~小野寺律の場合~』中村春菊 角川書店 2008
高校時代に嵯峨先輩に恋し、辛い思いを経験した小野寺律は、
すっかりやさぐれた25歳。
丸川書店に転職した小野寺は、文芸部希望にもかかわらず、
なぜか少女漫画のエメラルド編集部に配属される。
「最悪だ」と憤る小野寺を待っていたのは、
修羅場も修羅場のゴミだめで、屍累々の編集部だった。
そこで出会ったのがやり手と言われる編集長・高野政宗。
しかし、小野寺が漫画編集経験なしと聞くと、
しょっぱなから「使えね~」発言で、第一印象は最悪。
奮起した小野寺は「アイツを見返してやる」と徹夜で
少女漫画100本ノックをこなし、ふらふらになりながら出社すると
そこはピンクの小物やぬいぐるみであふれかえった編集部に様変わり。
屍は生き返り、さわやかで少女漫画を愛する好青年達に変化していた。
どうやらエメラルド編集部には20日サイクルで月刊誌を作るため、
元気な時と屍状態になる時という一定の周期があるようだ。
そしてまた修羅場期間に突入。限界リミットを越した漫画家宅へ
原稿をもぎとりに行く高野と小野寺。
ヒスを起こし自信喪失の漫画家と高野が喧嘩状態になってしまうが、
それを小野寺の発言をきっかけにおさまり、高野の入稿交渉のかいもあって、
なんとか原稿は間に合う。編集部に戻りぐったりしながらも、
「俺が理想としているコトを現実にやっている」と高野を見直す小野寺。
そんな時、高野が「お前変わってないね。俺の事覚えてない?」。
?と思いながらも小野寺は
「俺は高野さんとお会いするのは(編集部に入ってからで)初めてです」
というと、「これなら思い出すか?」といきなり高野が小野寺にキス!
「俺高3の時に親離婚して名字変わってるから。旧姓、嵯峨政宗」
そう、高野は小野寺が高校生の時に付き合っていた嵯峨先輩だったのだ。
当時遊ばれたと勘違いした小野寺は、嵯峨の前から姿を消したのだが、
実は高野こそ、小野寺に回し蹴りをされて消息不明になられたという過去を
ずっと引きずり、いまだに小野寺のことが忘れられなかったのだ。
「どんな恋愛をしても俺はお前が忘れられなかった。
だからもう一度俺を好きって言わせてやる。覚悟しとけ」
と宣戦布告する高野。そんな高野にドキドキしながらも、
やぶれた初恋のダメージですっかりやさぐれた大人になっていた
小野寺は、「これは恋じゃない×4」。
家に帰ると、高野にばったり。なんと、2人は家が隣同士だった…。
とここまでが1話。
もう高野さんがかっこよすぎる!
俺様なのに、一途で。仕事もできるし、大人の色気もたっぷり。
しかも言うセリフがまた男気あふれてて、かっこよし。
もう胸キュンを通りこして、ギュンギュンです。
では2話目。ちょっと1話目長すぎたので簡潔に。
さらに高野さんの素敵さがびしばしと伝わってくる話ですよ。
高野のことでぐるぐるし、2人きりになるのを避ける小野寺。
そんな時、部数のことで高野に怒鳴り込んできた営業の横澤が、
高野のことを「政宗」と下の名前で呼ぶことを知り、
「俺には関係ない」と思いながらも心乱れる小野寺。
自宅でネームを見ていた小野寺は、高野の部屋でチェックを受ける
ことに。終わったらそそくさと帰ろうとする小野寺に、
高野は「なあ何でお前俺を避けんの?俺の事好きなの?」
「それはない」と断言した小野寺は、「俺彼女いますし」と嘘をつく。
しかし「嘘つけ」と高野は小野寺にキスし、嫌がる小野寺がイクまで触る。
涙目で無言で立ち去ろうとする小野寺だが、玄関で横澤にはち合わせてしまう。
なぜか小野寺につっかかってくる横澤。
「後で電話する」という高野に、「結構です」と言って自宅に戻る小野寺だが、
さっきのことを思い出し、ネームの再チェックに集中できない。
音がなる電話を無視し、
「俺は高野さんを二度と好きになることはないんだ」とかたく誓う。
小野寺の担当作家が原稿を落とすピンチに。
今から作家のいる北海道にいって原稿を貰ってくるという小野寺に、
営業の横澤は「落とせ、時間の無駄」。
「持って来ると言ってるんです。俺はできない事は言いません!!」
と啖呵を切る小野寺。
「わかった行ってこい。もしもの時の責任は俺が取る」と高野。
ぎりぎりで原稿を持って編集部に戻った小野寺。
高野、横澤、印刷会社の担当が今か今かと待っていた。
「申し訳ありません、感情論だけでつっぱしってしまって
迷惑をかけてしまいました。二度と同じ事は繰り返しません」
と謝罪する小野寺に、
「1回“やる”って口に出したら、何が何でもムリヤリ力技でやるだろ。
だから特に心配してなかったけど。昔からお前のそーゆートコ好きだったし」
と高野。小野寺の髪をくしゃっとしながら「ごくろーさん」。
真赤になる小野寺。
トイレで顔を洗っている小野寺の前に横澤が現れる。
「お前のせいで政宗がおかしくなった事知ってんのか?
あんまいい気になるなよ」
なんだか不穏な空気…。
高野と一緒に家に戻る電車の中。
仕事の話をしながらも、つい眠ってしまう小野寺。
目が覚めると、裸の高野と同じベッド!
おぶって連れて帰ってやったんだという高野に
「変な事してないでしょうね」と確認する小野寺。
高野は「した事にしとけば?俺の事好きなら構わないだろ」。
「ハッキリ言っておく、好きになるワケがない!!」
という小野寺に、「…ムリだろ」。
高野さんは小野寺くんのことがとっても好きなよう。
仕事でのクールなやり手ぶりと、小野寺に対する好意の見せ方が
ものすごくかっこイイ!たまりませんで。
ちなみに収録はもう1本あって、
高校時代に小野寺と高野の出会いから付き合うまで。
結構、嵯峨先輩はこのころからやり手ですぜ。
初めて家に連れてきた小野寺を食っちゃったり。むふふ。
さらにこの漫画連載中との情報を得て、
初めて雑誌「The Ruby」まで買ってしまいました。
残念なことに単行本と雑誌の間に別に1作あったらしく、
話がはじめつながらなかったけど、とっても萌えました。
買ってよかった~と小躍り。
間の話がないので、詳しくは書きませんが、
とにかく高野さんの男前ぶりがいっそう感じられる作品やった。
「小野寺、抱くぞ」
なんて…もだえ死にましたわ…。
ストーリーもいい、テンポもいい。高野(攻)と小野寺(受)の関係性もいい。
ウサギみたいにキザっぽくない、甘すぎない。
美咲みたいにきゃんきゃん吠えない。
ロマンチカよりは大人向けかな。ヘチマはこっちのほうが好きやわ。
漫画編集の世界もおもろいし、だいぶおすすめです。