こんばんは、ヘチマです。
日曜は出張で広島へ行っておりました。
そのせいか、今週はどうにも眠い・・・。
ところで、今日ひさびさに本屋に行ったら、
好きな杉原理生の新刊が出ていたので、喜んでかったら、
なんともはや、とっても最後はどーん・・・と落ちてしまう話やった。
いや、それもこの作家の持ち味なんやけど、
平日の夜に読んで、だいぶんせつなくなった。。。
衝撃が大きかったので、簡潔に。
『37℃』杉原理生 大洋図書 2008
妻と別居中の野田は、ある日、大学時代に少しだけ付き合った若杉から
「泊めてくれ」という電話をうける。
10年前、必然のように始まり、たった数か月で終わりを迎えた2人の関係。
久々に会った若杉は、過ぎた歳月分だけの年輪を刻み、
それでも芯は変わっていなかった。そばにいるうちに、
当時認められなかった、認めたくなかった若杉への気持ちに気づく野田。
しかし自分には別居中とはいえ妻がいる。。。というお話。
微熱のようにひそかに、でも確実に思い合っている大人同士の恋愛を
丁寧に描いた作品です。
これ、3部作になってるんやけど、
1は再会から野田が自分の気持ちに気付くまで。
2は野田と若杉がまた付き合うまで。
3は妻と別れることになった野田が悲しい状況に陥るまで。
最後が悲しすぎる。今後起こるであろう事態を余韻に残したラストが、
切なく、さびしくて。。。もう無言で本を閉じました。
こんなに惹かれあう2人なのに、その待ち受けるであろう結末が、
考えるだけで恐ろしい。
「ようやく指さきにつかんだと思った安寧は、一秒ごとにこぼれて、消えていく。」
という野田の心の声が、また泣ける。
やっとこれから幸せな日々が続く、築けるはずだったのに、
それを許してくれない周囲の状況を予感させる。
その後を読者に想像させるスタイルは、いろいろ思い悩むから好きじゃない~。
ほんとに身震いした。
杉原理生の作品は、切なさと寂しさと悲しみを持ち合わせていて、
どこか冷えた水槽の中を漂う小さな熱帯魚のような印象がある。
はかなげで、手のひらの上からこぼれてしまいそうな、
あやういながらもしっかりしたバランス感覚が感じられる作品が多い。
総括すると、この作品はいい作品やと思う。
元気がありあまっているときに読んだら、クールダウンできてよいかも。
でも、平日で疲れきってるヘチマは、すみません、へこみました。
このあと、甘甘小説でも読んで、パワーを充電します。