ちょっと前のチャプターに出てきてたんだけど、

うっかり書き忘れてた部分。

 

デイヴィッドは、Rock Symphonyでブレイクしてから
めちゃくちゃ忙しくなって、
世界中をツアーする生活になった。
そのため、人と知り合う時間がどんどん少なく
なっていった。
ニューヨークにいる時には、よくクラブに顔を
出していてVIP待遇を受けたりもしたんだが
本気で関係を構築するようなことはできなくなった。
 
そんな時、あるクラブでシャロンという女性と
出会った。彼女のことは、たまにそのクラブで
見かけることはあったんだが、ある日彼女が
デイヴィッドのテーブルに来て、それから 仲良くなった。
 
彼女の基準は、デイヴィッドが何を提供できるかにあり、
彼女が望んだものをデイヴィッドが提供できないと
すぐに機嫌が悪くなった。
(↑成功すると、有象無象の変な人たちが寄って
くるからね)
 
シャロンは、ある時モルディブに行きたいと言ったので
2週間半の予定で予約した。
 
デイヴィッドは書いている。
 
「ここで僕から、親になっているみんなに
 アドバイス。もしも君たちの子供が誰かと、
 抗えない恋に落ちたらモルディブで過ごす
 2週間の休暇のための費用を出してあげると
 いいよ。
 もしもそれが本当の愛なら、そこで彼らはうまく
 やれるだろう。
 そうしたらあなたたちは彼らを受け入れなければ
 ならない。
 しかしながら、これは多くの場合そうなるけど
 彼らはものすごい喧嘩をして終わるかも
 しれない。
 なぜならば、モルディブでは、
 お互いのなすがままで、他に逃げ場はない。」
 
 モルディブに到着したデイヴィッドとシャロン。
「小さくてゴージャスなプライベートアイランド。
 そこには僕たち二人のためだけのバンガロー、
 正面には小さなプール、そして一日中泳ぐか
 シュノーケル以外、何もすることがない。
 だけどそのムードはすぐに悪化する。
 なぜならばこの二人の行楽客の組み合わせは、
 幸せとは程遠いものだったから。」
 
 デイヴィッド側から見た場合
「ヴァイオリンを持ってきていた。
 知ってるかもしれないけど、モルディブの1日は
 エンドレスだ。
 誓って言うけど、24時間より長いよ。
 2、3日はヴァイオリンから遠ざかるつもり
 なんだけどその退屈さと戦うために、
 まさに1日めに弾いてしまうんだ。
 3時間ぐらい練習した後さえ、
 まだ丸1日残っている気がする。
 簡単に退屈してしまって、音楽が恋しくなる。
   頭の中では、次のプロジェクトの考えでガヤガヤ
 して、その考えが止まらないんだ。
 だって、僕はモルディブにいるんだから。
 静寂が僕を取り巻けば取り巻くほど、
 僕の中の声がますます大きくなって、
 ヴァイオリンに戻れ、机に戻れ、電話に戻れ
 と命令する。
 多分、だから僕は大人になってから、
 6回以上の長期休暇をとったことがないん
 だろう。」
 
 一方、シャロンの方は違う見方をしてた。
 デイヴィッドはこう書いている。
  「僕は、人が日中静かに1、2杯グラスを
  かたむけることは何の問題もないと思ってる。
   でも午後2時までにすでに酔っ払っている人が
  いるとしたら。。。
  僕は、この休日がもっとロマンチックなものに
  なると想像していた。
 
  5日目の夜、僕たちは満点の星空の下に
  座っていた。手を伸ばせば届きそうな星空
  だった。
  しかし、彼女は隣で酔い潰れていた。
  最後に僕は彼女にこう言った。
  ”ねえ、本当にそうしてなきゃいけないの
  かい?”」
 
 それに対してのシャロンの返事は何だったか。
  ”あなたを見ていると、私はどんなに元カレが
  恋しいのか悟ったのよ”
 
  ↑おわ〜。
 
  「僕は冷静じゃなかったけど、
   僕たちが終わったのは明らかだった。」
 
 結局、デイヴィッドは次の日ニューヨークへ帰る
 便を予約してあげた。
 デイヴィッドは帰る理由もないので、
 一人モルディブに残った。
 その時島には30+1人。
 みんなディナーではカップルでテーブルに
 座っているのに、デイヴィッドだけ一人で、
 2週間半過ぎるまで
 ぼっちで寂しく過ごした。
 
 ということでした。
 ハハハハハハハ。
 シャロンは退屈から逃れるために酒を浴びてた
 のかそれとも元々酔っ払いだったのかは
 わからないけど
 あまり、創造的なタイプじゃなかったんだろうね。
 都会じゃないと過ごせないタイプだったのかな?
 元々、厳選した出会いじゃないんだから、
 こんなもんでしょ。
 
 そういえば、元カノのビアンカがモルディブの
 写真アップしてたことあったなあ。
 でもママも一緒だったんだよねあの時。
 もしも相性が悪くて喧嘩になった時のために、
 ママも連れてったのかね。
 
 ところで、辻井くんがドイツ・グラモフォンと
 専属契約結んだんだってね。素晴らしい。
 👏👏👏👏👏
 
 
 
 
  NHKでもニュースになってたそうな。
  つまり、世界的なピアニストとして
  認められたってことですね。
  喜ばしいことです。