トリマーと言うお仕事 | 好きな事に一直線!遠藤さやかのブログ

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ブログをご覧いただきありがとうございます😊

 
 
今回は、ちょっと真面目に
約5年経験した
トリマーと言うお仕事
について書いてみました。
 
ご注意頂きたいのは
あくまでも私が感じた事であり
全てのトリマーやペット業界が
みんなそうだ、とは言いません。
私が正しい、とも言いません。
 
また、途中、人によっては
不快に感じる記述もあるかもしれませんが
そういう可能性がある方は引き返して下さい
 
でも読まれるのであれば最後まで
読んでいただきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まず、私が何故トリマーをしようと思ったか…
 
•実家で犬を家の中で飼った事がなく、憧れがあった。
•手に職=将来自分で店を出しやすいと思っていた。
•結婚しても続けられると思った。
•親が許可してくれた業界だった。
 
大きな理由はこの4つでした。
 
実家は酪農家。
祖父が犬猫をあまり好きではなかったので
家の中では飼えず、外で雑種犬をかっていました。
 
近くにペットショップや動物園がなく
親戚やお友達のお家の中で飼われている
犬猫と触れ合う事がとても楽しかったです。
 
幼い頃、放送されていた
動物奇想天外やムツゴロウ王国
が大好きで毎回欠かさず見ていたり
小学校の図書室でよく読んでいたのは
犬猫の図鑑。
 
今思うと、動物が好きと言う事もありますが
動物が身近に居る生活への 憧れ
が強くあったのだと思います。
 
そして、 音楽に関わる道を反対され
他にやりたい事、札幌へ出られる事で
父から許可が下りたのがペット業界でした。
 
 
 
いざ専門に入り…
 
•トリマーと言うお仕事が臭い・汚い・キツい・危険
と言う4Kだと聞かされる。
•ブリーダーの質の悪さ、管理の悪さに驚愕。
      •犬がボロ雑巾のような色と匂い。
      •感情があまりないorめっちゃ暴れる、噛む。
•それらを綺麗にする使命感と喜びを覚える。
 
正直途中やめようと思った時期もあったのですが
一緒に頑張る仲間がいてくれたおかげで
頑張る事が出来たと思います。
 
 
 
就職し…
 
・4Kを実感。(髪に匂いがつく…怪我が絶えない。)
・専門学校での知識は基礎の基礎だと知る。
(子犬の扱いなんて聞いてないよ!!)
・低賃金である。(会社によります)
・ボーナスなんてない。(ある会社もあります)
・厚生年金がついてない。(ついてる会社もあります)
・【犬】ではなく【人】も好きではないとやっていけない。
・猫のトリミングは犬以上にお互い危険。
・本当に命がけ。お互いに。
・動物が無条件で好きなワケでは無い自分に気付く。
 
さて・・・。
ここまで書いてみると、トリマーが嫌な職に感じるかも
しれませんが、そんな事もありません。
 
そんな事もありません。
大事なので2回言いました。
 
とってもとっても、達成感とやりがいがあるし
ちゃんと扱いをわかっていれば
犬や、猫を幸せにできるし
病気の早期発見もできる事がある。
飼い主様達、家族の笑顔を作れる
飼い主様がハッピーだと
わんちゃんねこちゃんもハッピーなのです。
そんな、笑顔を作る素敵なお仕事だと思います。
 
 
 
 
私は、働いてみて動物を無条件で好きなわけではない自分を知りました。
懐いてくれる子、好きなタイプは当たり前ですが可愛いです。
そうじゃない子、できればやりたくない子だって居ました。
噛んだり暴れる子でも扱いさえわかれば、むしろ愛おしいと思える子も居ます。
 
 
ただ、お仕事として考えた時
好き嫌いは関係ありませんでした。
 
お金をいただく分は、やらなきゃならないのです。
嫌いだからと雑に扱う事もしちゃダメです。
 
だから怪我をさせない、しない事もそうですが
私が働いているとき共通して気をつけていた事は
 
犬は犬である。
 
そして
 
猫は猛獣である。
 
と言う事を忘れない事、意識して接する事でした。
 
犬は犬、猫はライオン、人間じゃない。
 
ただ、だからと言って雑に扱うのではありません
 
むしろ人間より丁寧でなければならないと思います。
 
何故なら彼らは人の言葉の意味を文章として
理解できるわけではありません。
「何故、トリミングをしなきゃならないか」
「散歩、おでかけかと思って連れて来られた、ここは一体どこなのか」
「何故、大好きな飼い主さんに置いて行かれるのか」
説明した所で、たぶん、わかりません。…たぶん。
少なくとも私はそういう意味での意思の疎通はできません。
 
ただ、こちらの感情や雰囲気には敏感です。
だから、ビクビクした新人がやると噛む子が
普通にベテランがやると大人しい事もあります。

 

 

声のトーンや表情で褒められているか
敵意を向けられているかはわかると思います。
 
 
人間より単純で、命に対して敏感です。
だから必死で、いつでも全力です。
 
喋れない分、全身で表現します。
 
 
そういう所で言えば
猫のトリミングはとても難しいです。
犬以上に言葉なんて通じません。
こちらがどう対応しようが嫌なものは嫌なのです。
 
猫は全体的にとても殺傷能力が高いです。
だから口輪をして、一番最初に爪切りをします。
 
体にバリカンをかける場合は
皮膚が伸びる分、すこしの傷でも大きくなってしまうし
バリカンをかける技術が必要で、出来る人が限られていました。
 
基本的に犬のようにじっと立っているという事ができないので
綺麗にではなく、いかに怪我をさせないかに重点を置き
最低2人、時には2人が抑えて1人がバリカンをかけるという
3人態勢でトリミングを行っていました。
 
そこまでしなければできない子がほとんどで
でも全身毛玉だらけで放っておけば皮膚病になります。
やらなければならないのです。
 
しかし一度パニックになって大暴れすれば
犬以上に手がつけられなくなり
どの段階であっても
途中で中断してお返しする事もありました。
 
 
 
犬であれば上下関係にはとてもシビアです。
だからその子によっては低い声で叱る事で
効果があったりする場合もあります。
だめな事はだめだと、覚えてもらわなければなりません。
そして頑張ってくれたなら、当然褒める事も大事です。
褒めて褒めてほめちぎると、できる子もいます。
それはその子その子に合ったやり方を模索する訳ですが
 
トリミング中基本は無視が一番です。
 
「そんなに暴れても、噛んでも、鳴いても終わらなんだよ
私(トリマー)にダメージはないのよー。」
「あなたが疲れるだけなのよー」
「今は遊ぶ時間じゃないのよー、動くと危ないよ―」
 
とわかって貰うには、落ち着いてもらうには
 
とにかく無視です。
 
そして暴れた時、
あちらが諦めるまで上手に安全に
保定してあげる事が一番だと思います。
動けないとわかれば落ち着きます。
根気強く、でも限られた時間で
やらなければならないのです。
 
さて、ここまで無視が一番と言いましたが
その子に合ったやり方という目的以外で
私が犬や猫にトリミング中
声を掛ける事がありました。
それは、自分に対して
言い聞かせているようなものでした。
 
落ちついてー大丈夫だよー
あとちょっとだからねー
頑張ってるねーえらいねー
犬だもんねー猫だもんねー
わかんないから怖くて当たり前だよねー
ごめんねーありがとうー
 
一緒にヒートアップしないよう
そうやって平常心〜ちょっと楽しい位置を
いかに保つかを技術向上と合わせて
毎日、頑張っていました。
 
それが、早く安全で
嫌な思いをなるべくさせずに
トリミングを終わらせる事に繋がる
と思っていたからです。
 
一度噛んでそれで解放されたら、噛む事を覚えてしまいます。
もちろんお互いの安全のためもありますが
きるだけ噛ませないように、噛まれないように
押さえ方(保定)の習得や口輪を使用してでもやらなければなりません。
この子がこの先、どんなトリマ―でも大丈夫なように。
 
思いのまま書いたのでちょっとめちゃくちゃな部分もありますし
トリミング内容については書き足りない部分もありますが
まぁそれはまた小出しにするとして・・・。笑
 
考え、姿勢、向き合い方はこんな感じでした。
 
 
私はこれからトリマーという道を離れ
新たな道を進みます。
 
トリマーという仕事が嫌いになったわけじゃない。
とてもやりがいと、達成感があって
笑顔を作れる素敵なお仕事です。
 
ただ、今の生活と自分に合った事を見つけただけです。
 
トリマーという仕事を通して
たくさんのわんちゃん、猫ちゃんに癒され
動物、生き物、命について考えさせられ
一緒に働く素敵な仲間とめぐりあい
色々な事を教えてくださるお客様にであい
楽しい事、苦しい事色々あったけれど
トリマーとして今まで頑張ってきて
本当によかったなと思います。
 
ありがとうございました。
 
私はこれから、新たな道に進みます。
 
遠藤沙也佳
 
※写真のチワワさんはフリー画像でございます。
この顔の感じは、好きです(笑)