雑貨店〈シマフク〉の店の前に、一台の大型のトレーラーが止まった。
こんな過疎の町では、ついぞ見かけることのない超巨大な、全長20mぐらいはありそうな大型トレーラーだった。
ラグビー選手のようなガタイのドライバーが降りて来て、「シマフクさんに、お荷物が届いてますよ!」と、
その体格には不釣り合いな美声のバリトンで言って、送り状を手渡してくれる。
A社からの荷物だった。
数週間前に発注していたものが届いたのだ。
ドライバーは、もう一人の助手の年配の男(何故か、俳優のヌクミズさんによく似ていた)と、
次々とシマフクの店の前に荷物を降ろし始める。
「ちょっと待ってくださいよ!ウチでは、こんなに沢山注文なんてしてませんよ!」と、
ドライバーに言う。「どこかと間違ってませんか?」と。
下代(仕入原価)で、4万円ぐらいのものだったから、せいぜい段ボール箱にして1個か、多くても2個ぐらいなもののはず。
それなのに、すでにもう20個以上は下に降ろしているのだ。
ドライバーは言う。「ですが、この車に載っている荷物、全部で500個あるんですが、全てシマフクさん宛てになっていますよ。
だから我々二人が、直接A社さんから依頼されて、やって来たっていう訳なんです。
佐川急便さんやヤマト運輸さんでは、一度に全部積みきれませんからね!」(美声のバリトンで)。
それから、ドライバーたちは小1時間かけて、500個の荷物を全てシマフクの店の前に降ろすと、
ゆっくりとエンジンをかけて、流行りの歌を歌いながら立ち去って行った(美声のバリトンで)。
彼らが帰った後、送り状に付いていた伝票を見て、シマフクは更に驚く!!
伝票の下代(仕入原価)が、4万円になっているのだ!
それなのに、500個もの荷物が届いている。
普通に単純計算しても、1個あたり3万円として、1500万円以上の荷物(商品)であるはずだ。
なんで、!?なんで!?なんでなんだ!?
「それはね、シマフクさんの波動が軽くなっているから、
宇宙からのプレゼントなんですよ。
シマフクさんは、すでに1500万円以上の笑顔を、地域の人たちに放っていました。
ですから、これらの商品は、宇宙からのプレゼントです。
あなたが今日貰ったものは、すでにあなたが不特定多数の人たちに与えていたものなのです。
だから遠慮などしないで、堂々と受け取っていいのですよ。
そして、これらの商品で、お店を再ブレイクさせてくださいね。
私たちは、それを願っているんですよ。
応援しています。
がんばってください。
シマフクが伝票から目を上げると、
彼の目の前に、妙齢の女性が佇っていた。
瀬戸内海を思わせる綺麗なパーマネントブルーのワンピースを着た美貌の女性が。