東京都多摩市の閑静な住宅街で発生した誘拐事件。 

正体不明の誘拐犯は、両親や警察をあざ笑うかのように、次々とクイズを出題しては関係者を振り回していく。 

警視庁刑事部捜査第一課・SIT所属の桐子カヲル警部(財前直見)は、多摩東警察署刑事課の白砂竜太巡査部長(内藤剛志)らと共に、電子メールで届く誘拐犯からのクイズを解きながら事件の真相を突き止める。 













「ケイゾク」などの植村プロデューサーが、名作サスペンス映画「天国と地獄」などに喧嘩を売り超えてやろうと企画した入魂のサスペンスドラマだけに、財前直見演じる桐子カヲル刑事の他人の心を読め過ぎる特性故に人の悪意に触れ過ぎ悪意に触れずに済む精神病院しか安息の場所がなく、優れたプロファイル能力を持つアンチヒロインの魅力。

メールでクイズを出し、ゲーム感覚で警察や関係者を翻弄する誘拐犯と桐子カヲル刑事たち警察の壮絶な知能戦。

誘拐事件の中で炙り出される、お受験の結果や夫の地位でママ友同士マウンティングし合っていたり家庭の不満を不倫などで解消する被害者家族の闇。

クライマックスで明らかになる親に踏みにじられた子供たちのやるせない思い。

誘拐事件の捜査の中で桐子カヲル刑事が知る悪意に負けない、愛の強さ。クールなアンチヒロインがはまっている財前直見、エリート刑事が意外とはまっている生瀬勝久、お人好し刑事ぶりに癒される内藤剛志の演技も良く、マルティカの曲をカバーした主題歌もカッコいい刑事サスペンスドラマ。