落ちこぼれ気味の天文学者ランドール・ミンディ教授(レオナルド・ディカプリオ)はある日、教え子の大学院生ケイト(ジェニファー・ローレンス)とともに、地球に衝突する恐れがある巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる。

オグルソープ博士(ロブ・モーガン)など仲間の協力も得て、オーリアン大統領(メリル・ストリープ)とその息子で大統領補佐官のジェイソン(ジョナ・ヒル)と対面する機会を得たり、人気の司会者ブリー(ケイト・ブランシェット)がキャスターをする陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」に出演するなどして、熱心に危機を訴えてまわる2人。

しかし人類への警告は至難の業で、テレビ番組では「彗星が地球に衝突する」という深刻な話題を冗談半分にネタにされブリーの自分たちの話を揶揄うような態度に怒ったケイトの言動をSNSで中傷され空回りしてばかり。

そのうちに、ケイトがバーにいた市民に彗星のことを漏らしたことで反オーリアン大統領デモや暴動が起き、中間選挙の勝利の為に国民の支持率を上げるため真剣に彗星爆破計画に取り組むべくミンディ教授とケイトをアドバイザーに迎えて本格的に彗星爆破計画に着手する。

事態は思わぬ方向へと転がっていき……。 

 レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督が描いたNetflix限定コメディドラマ映画。


















天文学者であるミンディ教授とケイトが、オーリアン大統領に巨大な彗星が地球に衝突しようとしてることを伝えようとすると「中間選挙が近いから大衆を不安にさせるようなニュースはマズイ」「アイビーリーグ出身の天文学者に検証させよう。それまでは静観しよう」などとスルーしたり、モーニングショーの司会者のブリーに「地球滅亡も軽い話題にするのよ」などと軽く扱われ、ケイトがブリーに真剣に怒る態度をSNS上でイジられ中傷される展開は、国連で温暖化が深刻化していることを訴え激怒するグレタ・トゥーンベリが激怒している時の顔をSNS上でネタにされ誹謗中傷されたり、コロナ・ウィルスが猛威を奮っている時に当時のトランプ大統領が「コロナなんて風邪に毛が生えたような大したものじゃない」とせせら嗤いワクチン開発や検査を主張する科学者の言うことを聞かなかったり、専門家の言うことをモーニングショーの司会者がイジることに寄って専門家が言うことがネタとして消費されてしまったり、大企業がマスコミのスポンサーになって大企業の利益に沿った報道がされ温暖化などの報道が抑制されてSNSで話題になるかどうかで時間配分を決めているなどの今のアメリカや日本などで起きている現状やアメリカへの愛国心を煽る「アルマゲドン」などのSFパニックアクション映画やチャリティーコンサートなどを、かなり皮肉混じりにブラックコメディとして描いている。

レオナルド・ディカプリオやジェニファー・ローレンスやメリル・ストリープやジョナ・ヒルやティモシー・シャラメやアリアナ・グランデなど、演技派の演技合戦が、ガッツリ楽しめるSFパニックコメディ映画。

Netflixで、限定配信中。