とある郊外に荒れた庭のある広大な古い屋敷があった。 

その床下で、もうすぐ14歳になる小人の少女・アリエッティは、父ポッドと母ホミリーと3人でひっそりと静かに暮らしていた。  

アリエッティの一家は、屋敷の床上に住む ふたりの老婦人、女主人の貞子とお手伝いのハルに気づかれないように、 少しずつ、石けんやクッキーやお砂糖、電気やガスなど、自分たちの暮らしに必要なモノを、必要な分だけ借りて来て暮らしていた。 借りぐらしの小人たち。  

そんなある夏の日、その屋敷に、病気療養のために12歳の少年・翔がやって来た。

人間に見られてはいけない。見られたからには、引っ越さないといけない。 

それが床下の小人たちの掟だったが、アリエッティは翔に姿を見られてしまう。 

 「おまえは、家族を危険にさらしているんだぞ」アリエッティは、父に反発する。

 「人間がみんなそんなに危険だとは思わないわ」 

アリエッティは、生来の好奇心と向こう見ずな性格も手伝って、 次第に翔に近づいて行く。 

アリエッティの家族に大きな事件が迫っていた。―人間と小人、どちらが滅びゆく種族なのか!?







 

アリエッティと父が、両面テープなど身近な物を使って借りに行くシーンや創意工夫とファンシーなテイストが組み合わさった小人の家のインテリアなど、五感を使って味わえる映画です。

アリエッティと翔のほのかな恋、心臓の病のせいで無気力だった翔が成長していく展開も、じんわり温かくなります。