ヴィーことヴィーナス(エマ・ロバーツ)は、スタテン島で看護師の母親(ジュリエット・ルイス)と暮らす高校3年生だ。
名門カリフォルニア芸術大学から入学通知を受け取ったものの、自宅から通える大学に奨学金で進学すると信じ込んでいる母親に言い出す勇気を持てないでいた。
大学から届いた入学するか辞退するかの最終的な返答を求めるメールを前に悩んでいたヴィーは、Facetimeしてきた親友シドニー(エミリー・ミード)から多人数参加型ゲーム「NERVE/ナーヴ」のことを教えてもらう。
そのゲームとはサイトにアクセスした人がそれぞれ「挑戦者」と「視聴者」のどちらかを選択し、「視聴者」は視聴料金を支払い、「挑戦者」は「視聴者」たちが出す指令に「やる」「やらない」を選択できる。
視聴者数をもっとも集めた「挑戦者」2人が最終的に決戦に挑み、大金を手にするというものだった。
地味なヴィーはゲームには無関心だが、大胆なシドニーは「挑戦者」としてネット・セレブになるつもりだ。
ヴィーが卒業アルバム用に片思いのJ・Pが活躍するアメフト部の写真を撮影しているとき、チアリーダーのシドニーは〈観客に向かってムーニング(生尻をさらす行為)をする〉ミッションをクリアし、喝采を浴びる。
試合後、ダイナーでシドニーからJ・Pに話しかけろとけしかけられて怖じ気づくヴィーは「臆病」とバカにされた上に、シドニーがヴィーの恋心をJ・Pにばらしてしまう。
片思いしていたJ・Pから「タイプじゃない」と面と向かって言われてしまうヴィーは、恥ずかしさから店を飛び出してしまう。
頭に血が上ったままゲーム「NERVE/ナーヴ」にアクセスしたヴィーは、「挑戦者」を選択。
しかしそれは自動的にネット上にあるヴィー自身の情報をすべてオープンにする危険なアクセスだった。
最初は親友シドニーへの対抗意識からだったが、ゲームの中で知り合ったイアン(デイヴ・フランコ)と視聴者からのミッションを次々にクリアし、多額の賞金と多数の視聴者を得ていくヴィーは、次第に危険なゲームにはまっていく。























視聴者から指示されるミッションは、最初は「知らない人と5秒間キスしろ」「デパートの試着室から下着で出ろ」など無茶ぶりのような内容だったのがだんだんエスカレートして「目隠ししてバイクで暴走しろ」「ビルの屋上にあるクレーンに片手でぶら下がれ」など命に関わる危険なミッションを指示され、挑戦者が多額の賞金と多数の視聴者を得ていく快感にはまってゲームを下りられなくなる展開が、FacebookなどのSNSで「いいね」をもらうために自分を盛ったりしてしまったりユーチューバーなど動画配信者が視聴者を得るために過激な内容を配信したりしてしまうSNSの中毒性や闇を、サスペンススリラーのスタイルで的確に描いている。
自分が行きたい大学を母に伝えたり片想いの男子に告白出来ない引っ込み思案のヴィーが、ゲームの中で難題をクリアしていく中で、秘めていた強さを発揮して成長していく青春ストーリー、引っ込み思案のヴィーとハデなシドニーの女同士の友情と嫉妬、ゲームの中で強い絆で結ばれるヴィーとイアンの甘く危険な関係、エマ・ロバーツやデイヴ・フランコなど注目の若手俳優の熱演、ネットにはまり易い若者だけでなく大人が見てもゾクゾクする傑作サスペンススリラー映画です。
プライムビデオなどで、配信中。

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